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石川温のPCスマホニュース解説 第10回

iPhone商戦の先手「ウルトラギガモンスター+」:

ソフトバンクが新料金を出した本当のワケ

2018年09月03日 09時00分更新

文● 石川温

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業界の度肝抜いた先手必勝の発表

 アップルが発表会を開催する2週間前となる8月29日、ソフトバンクは月間50GBのデータ容量だけでなく、YouTubeなどの動画やInstagram、FacebookなどのSNSが使い放題となる新料金プラン「ウルトラギガモンスター+」を発表したのだった。

 8月23日に「8月29日にソフトバンクが発表会をやる」という告知があった直後、他キャリア関係者からは「iPhoneの発表タイミングでもないのに何を発表するのか。サービスなのか料金なのか、ソフトバンクの動きが読めない」という問い合わせが筆者に寄せられた。

 それほど今回のソフトバンクによる先手必勝の発表は、他キャリア関係者の度肝を抜いたようだ。

 ただ、ソフトバンクから送られてきた案内状には「ゲスト・HIKAKINさん」と記載されており、動画配信サービス関係者の中では「ソフトバンクが動画カウントフリーをやるらしい」という噂もあった。勘の良いメディア関係者は「YouTubeがカウントフリーになるのでは」という推測はできていたようだ。

 今回のソフトバンクによる新料金プランは一般的にもかなりインパクトは大きそうだ。

 やはりYouTube、AbemaTV、TVer、GYAOといった動画サービスがカウントフリーで見られるだけでなく、InstagramやFacebookなどのSNSにも対応している点は驚きだ。いずれも若者ユーザーが多く、しかも無料アプリということもあり、時間に余裕のある学生だけでなく、通勤中に長い間、電車に乗っている会社員などにも支持される可能性が高そうだ。

 その点auもNetflixの視聴料を含み、月間25GB使えるプランも投入するが、こちらはやはりNetflixがもともと有料サービスであることを考えると、若者ユーザーが我先に飛びつくような料金サービスになっていないのは明らかだ。

 またカウントフリーではなく動画視聴でデータ容量は減っていくため、あまりお得感がないのも残念だ。

 KDDIとしては早くもNetflixプランにテコ入れをする必要が出てきたのではないか。

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