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携帯キャリアの“カウントフリー”を否定はしないが、透明性確保と問題の整理が必要

2019年02月20日 21時30分更新

文● 二子/ASCII編集部

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ネットワーク中立性の議論に関連し
携帯キャリアのカウントフリーサービスが取り上げられる

 総務省が昨年10月から開催している「ネットワーク中立性に関する研究会」は、2月20日に第7回会合を開催。同会合で配布された「中間報告書(案)」では、一部携帯キャリアが提供している、特定サービスでのデータ通信量がカウントされない、いわゆる「カウントフリー」(資料内では「ゼロレーティング」と表現)や、コンテンツ業者が通信料を負担する「スポンサードデータ」に関する論点や取組の方向性についてまとめられている。

 詳しくは後述するが、この中間報告書案ではゼロレーティング(カウントフリー)について、必ずしも否定的には扱ってはいない。一方で、透明性や公平性の確保、通信事業者とコンテンツ事業者それぞれの支配的な地位を利用した行為の排除、ユーザーへの情報公開などが求められることになりそうだ。

総務省の資料にまとめられたカウントフリーのサービス例

キャリアのカウントフリーに含まれるか含まれないかで
コンテンツサービスの競争に影響が生じる可能性

 まず、ゼロレーティングやスポンサードデータについては、有識者から以下のような意見や論点が出されている。

・サービス競争やコンテンツ利用促進のプラス効果の反面、通信事業者がコンテンツ市場の競争に影響を与える(勝者を選別する)というマイナスの効果も予想できる

・ゼロレーティングに対応したサービスを利用するユーザーと利用しないユーザー間での不公平性、また中小コンテンツ事業者にとっての参入障壁となる可能性

・ゼロレーティングによるトラフィック急増での通信の逼迫の可能性

・ゼロレーティングを利用しないユーザーのパケットも分析することが通信の秘密の侵害に該当する可能性

 また、これまでの会合でのヒヤリングやパブリックコメントにおいて、事業者や業界団体からさまざまな意見が寄せられているという。

・通信事業者による自由な料金やサービスが需要を創出し、ユーザー利益に繋がる可能性から、規制は最小限とし、通信の秘密や利用の公平性に基づく考えをガイドラインで整理すべき

といった通信事業者からの意見がある一方、コンテンツの業界団体からは、コンテンツ事業者がコストを負担する形でのゼロレーティングを問題視する意見もあったという。

 これらを踏まえた取組の方向性としては、ゼロレーティングを「萌芽的なサービス」と認めつつも、「ケースバイケースで事例を検証・分析し、(中略)事後的に対応することが有効である」とするとともに、プラス面・マイナス面の比較が重要であることも示した。

市場支配力を持つ通信/コンテンツ事業者が
ライバルの排除に繋がる契約を求めるのはNG

 そのうえで、通信事業者とコンテンツ事業者が適切な関係の元でゼロレーティングなどのサービスを提供できる環境を整備すべく、「ゼロレーティングの提供に関する電気通信事業法の規律の適用についての解釈指針」の取りまとめと運用が必要とする。

 そこでの具体的な論点としては、

・通信事業者がコンテンツ事業者に対し、他の通信事業者による同等サービスの提供を困難にするような契約の締結を求めること

・市場支配力を持つ通信事業者が、自社のコンテンツのみをゼロレーティングの対象とすること

・MVNOによる同等サービス提供が不可能な条件で、MNOがゼロレーティングを提供していないかどうか

・支配的なコンテンツ事業者が、ライバルのコンテンツ事業者をゼロレーティングの対象とすることを困難にするような契約を通信事業者に求めること

・通信事業者が、ゼロレーティング対象コンテンツに選定する条件の公開を通信事業者に求める必要性

・消費者に対して、ゼロレーティング対象コンテンツに関する条件や実態について、正しく情報公開する必要性

などが、不適切な行為の例や今後必要性を検討すべき事項として挙げられている。


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