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だがそれがいい:

スマホどうぶつの森が地獄でした

2017年11月30日 13時30分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)

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スローライフを楽しもう

 営業といっても期限つきのノルマなどはありません。経済活動を一切しなくても主人公の生活は保証されています。主人公は森の中で何をしていてもいいのです。よけいなことを考えず「釣りたのしー!」「庭づくりおもしろーい!」「キャラメルさんかわいー!」と、どうぶつたちと一緒に楽しんでさえいれば何も問題がないのです。わたしの妻に「地獄じゃない?」と伝えたのですがまったく同意を得られず、「釣り楽しいけど?」ときょとんとされました。キャラクターの反応ひとつにプレッシャーを感じるほど営業行為に熱中していた自分の問題ではないかという考えがようやく浮かびました。仕事のしすぎでどうかしてしまったのだと思います。

 ポケ森は、本家どうぶつの森に比べるとやや自由度が低いという指摘は見かけます。ポケ森でプレイヤーが自由に遊べるのは家具をそろえてレイアウトする「もようがえ」だけで、ほかは基本的に“おつかい”なので、すぐ作業になってしまいます。そこが一種の地獄を感じさせられるところなのかもしれないとも感じました。

 ちなみにゲームとしてよくできているなと感じたのは、現金で購入できるリーフチケットでどうぶつたちの信用を直接買えないことです。どうぶつと仲良くなるには地道な仕入れと営業を通じて要求をかなえていくしかありません。仕入れをリーフチケットでまかなうこともできません。自分で体を動かすか、ほかのプレイヤーから、ベルを使って購入することになります。もし信用を現実のお金で買えることになっていたらゲームの倫理観が完全に崩壊していたと思います。

 ちょっと長話がすぎました。そろそろナシが実る時間なのでワサワサの森へ収穫にいこうと思います。またキャンプ場でお会いしましょう。


■どうぶつの森 ポケットキャンプ
内容:現実と同じ時間が流れるどうぶつたちが暮らす世界で、気ままなキャンプ場作りが楽しめる。
価格:無料 (一部有料のコンテンツあり)
配信プラットフォーム:App Store, Google Play
対応端末:iOS 9.0以降・Android 4.2 以降
販売元: Nintendo Co., Ltd.
https://ac-pocketcamp.com/ja-JP/site




書いた人──盛田 諒(Ryo Morita)

1983年生まれ、家事が趣味。0歳児の父をやっています。Facebookでおたより募集中。ポケ森のフレンドIDは3967 1161 880。

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※お詫びと訂正:初出時、有料アイテム「リーフチケット」の価格を1枚60円相当としていましたが正しくは6円相当(20枚120円)の誤りでした。お詫びして訂正します(12月1日)


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