どんなiPhone SEが欲しい?
iPhone SEの登場は2016年3月。その半年前に登場したiPhone 6sと同じ性能のA9プロセッサを採用しながら、ボディのデザインはiPhone 5sのものを活用し、300ドル台という低価格を実現したモデルです。
新興国市場や、先進国でもこどもや小さなスマートフォンを好む人たち、また格安SIMとの組み合わせなど、最新型のiPhoneとは異なるニーズをつかむモデルとして、特に販売台数の拡大に効果的なモデルでした。
販売台数の拡大は前述の通り、アップルのビジネスの重要指標となっています。加えて、今後アップルが新たな指標としてアピールしたいサービス部門の売上にも直結するため、安い端末でも、売れていくことは長期的な視点でのユーザー獲得につながります。
そのiPhone SEは、2年経過しても刷新されませんでした。正確には、一度はストレージの容量を倍増させるアップデートを受けましたが、プロセッサやカメラなどには変更がありませんでした。
iPhone SEは小ぶりでホームボタンを搭載するスマートフォン。もしiPhone Xのような全画面を実現すれば、サイズは小さいままで画面サイズをiPhone 8並に拡大できる可能性があり、個人的にも新モデルの登場に期待していました。
しかしこのまま新モデルの登場がないのであれば、9月のiPhone発表の場で、iPhone 7シリーズをiPhone SE並の価格に値下げし、iPhone 8シリーズや新型のiPhone Xシリーズとともに併売する形で落ち着くのかもしれません。
あるいは、米国の新学期シーズンに合わせて、プロセッサやバックパネルだけを変更する小幅な刷新があるのかもしれませんが、それは期待している全画面iPhone SEではないわけです。

この連載の記事
-
第321回
トピックス
10万円前後のMacBook その存在は“ワクワク”か、“退屈”か -
第320回
トピックス
アップル「iPad Pro(M5)」、もはや“Mac代わり”になり得る存在に -
第319回
トピックス
ヘンテコな「iPhone Air」の良さがジワジワ伝わってくる。折りたたみモデルの布石としての設計とは -
第318回
iPhone
アップル「iPhone」「iPad」最も注目すべき4つの新機能 #WWDC25 -
第317回
Apple
アップル初のApple Parkでの開発者イベント、初公開の「Loop Building」とは -
第316回
Apple
「Mac Studio」アップルの多様すぎる接尾語について考える -
第315回
Apple
アップル「Mac Studio」登場で生じる、ラインアップへの疑問 -
第152回
Apple
アップル「MacBook Pro」ポート増加は敗北なのか -
第151回
Apple
iPhone分解アートと、Appleが目指す未来 -
第150回
Apple
アップル新型「MacBook Pro」どの構成で買うべきか -
第149回
iPhone
アップル「iPhone 13」4つの魅力 - この連載の一覧へ











