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松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析 第26回

モデムをどこから調達するのか:

アップルがiPhone 5G対応で抱える問題

2019年01月24日 09時00分更新

文● 松村太郎 @taromatsumura

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 2019年のモバイル業界のトレンドは、やはり5Gに向けたレースの中盤戦というあたりになりそうです。おそらくサムスンやLGなどの韓国メーカー、そしてファーウェイやシャオミなどの中国メーカーは、こぞって5G対応モデムを搭載した新モデルを投入してくることになるでしょう。

 5Gは現在の4G LTEの10倍以上の速度を目指す規格です。しかしこの「4Gの10倍」という部分については、一度議論しておくべきかもしれません。

 日本における4G LTEの最高速度は1Gbps弱です。これは4Gの理論値の最高速度にあたります。これに対して5Gの理論上の最高速度は20Gbpsとなっており、5Gは4Gの最大20倍の速度を狙うことになります。

 ただし米国では100Mbpsの4G LTEで頭打ちのような状況が実際のところで、日本の都市部のようにこの壁をホイホイ打ち破るようなことはありません。そのため1Gbpsの5Gであったとしても、米国にとっては10倍になります。理論値をイメージしていると意外と期待に届かないこともあるかもしれませんね。

 速度に加えて遅延の少なさは劇的な進化になると考えられています。ライブ放送やVRのようなコンテンツでは、遅延の少なさが体験に大きく影響することになります。スタジアムや劇場など、目の前のイベントとデジタルコンテンツを組み合わせるような体験で、5Gの低遅延は重要になっていくでしょう。

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