アップル「iPadOS 13」戦略解説:
アップルはiPadでWindowsを打ち負かしたい
2019年06月18日 16時00分更新
アップルは2019年6月3日から開催した世界開発者会議WWDC 2019で、世界で最も販売されているタブレット「iPad」向けのOSとなる、「iPadOS 13」を発表しました。今回のテーマは、このiPad「専用」のOSについてです。
iPadは、2007年登場のiPhoneから遅れて3年、2010年に初代モデルが登場しました。iPhone向けのOSはそれまで「iPhone OS」と呼ばれ、iPod touchにも利用されていましたが、同じOSで動作するデバイスが増えたことから「iOS」と名前を変えて進化を続けてきました。
iPadはiPhoneに比べて画面サイズが大きく、また音声通話を前提としないセルラーモデルとWi-Fiモデルを取り揃えており、ドックコネクタには当初からSDカードやデジタルカメラを接続して写真を取り込む使い方が用意されるなど、iPhoneとは異なる活用が提案されてきました。
2015年に登場したiPad Proには、iPhoneの発表時に大々的に否定されたタブレットペンをサポートし、またキーボード内蔵ケースを用意するなど、iPhoneの指のみを前提とする活用を否定しました。このあたりから、iPhoneと同じ「iOS」を共有する事に、若干の違和感すら生まれていました。
そして2019年の秋のソフトウェアアップデート以降、新たに名付けられた「iPadOS 13」がiPad向けに配信され、iPhoneとは異なる名前のOSとして分離されることになります。

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