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石川温のPCスマホニュース解説 第23回

日本政府が米国政府に同調した:

ファーウェイ排除 日本にも深刻な影響のおそれ

2018年12月13日 16時00分更新

文● 石川温

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●スマホの開発にも暗雲がたちこめる

 もうひとつの主力であるスマホ事業は、世界的なシェアで見れば、第2位だったアップルを抜き、世界1位のサムスン電子に続く、第2位のポジションに君臨している。背面に3つのカメラを載せたHUAWEI P20 Pro、HUAWEI Mate20 Proが世界的なヒットとなり、サムスン電子の背中が見えはじめたと言えるだろう。

ファーウェイ・ジャパン発表会で

 今年2月、インタビューに応じた端末事業のトップであるリチャード・ユー氏は「1位になるには4~5年かかりそうだ」と語ったが、本音としては4~5年もかけずにトップを獲るつもりだろう。

リチャード・ユー氏。ファーウェイ端末事業のトップ

 ファーウェイスマホの強みは、会社自体が通信を専門とする企業である点だという。リチャード・ユー氏は「基地局などの無線ネットワークを手がけているだけでなく、チップセットやモデムチップといった通信用半導体も自社で開発している。これでスマホ本体の開発で優位な立場に立てる」と話す。

 2018年4月、米国商務省傘下の産業安全保障局は、もう1つの中国メーカーであるZTEと企業との取引を規制する制裁を課した。制裁により、ZTEと米国企業は電話やメールなどの連絡すら取れなくなってしまった。

 以来、ZTEはグーグルとの取引ができなくなり、Android OSのアップデートなども停滞。世界中のユーザーに混乱を招いた。

 もし今後、今回の逮捕劇をきっかけにファーウェイがグーグルとの取引を規制されれば、世界第2位という巨大なシェアを持つだけに、ZTE時以上に大きな混乱になることは必至だ。

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