●4G設備を5G化する
5Gは「高速大容量」「超低遅延」「多数端末接続」という特徴がある。これらを活かすのに3.7GHz、4.5GHz、28GHzといった周波数帯が利用されるのだが、帯域を広く確保できる一方、これらの周波数帯を展開していくにはどうしても基地局の数が必要となる。特に28GHz帯は200m程度しか飛ばないこともあり、大勢の人がいると人間が電波の邪魔になってしまい、まったく届かないこともある。
また、3.7GHzも「周波数の干渉といいますか、今回出てきた3.7GHz帯というのはどうしても衛星との干渉を考慮しないといけない。そうすると3.5GHz帯、3.4GHz帯のような同じ使い方ができるかというとそうではない。今持っている周波数を活用したほうが効率がいい。そこを見極めてやっているつもり」(宮川潤一副社長)といい、キャリアにとっては扱うのに厄介な周波数というわけだ。
そこで、ソフトバンクとしては「そもそも4Gをスモールセルとして展開してきた。そこをだんだん、5G化していったほうが、コスト的、スピード的、クオリティ的にもいいのではないか。あらためて新しくもらった周波数で、正直言って背伸びするより、いまの作り上げた基盤の方を5G化するスピード感をあげたほうが、結果的にはいいのではないか。これがコスト的にセーブにつながるのではないか」(宮川潤一副社長)というわけだ。
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