●4G網のノウハウ転用が得策
そもそも、ソフトバンクにはPHSのウィルコムを救済した歴史がある。そのため、PHSで使われていた20万近い基地局の場所がある。また、PHSをベースに高速化がはかられたAXGPを、2.6GHzでエリア展開をしてきている。
新たに3.7GHz帯で無理をするよりも、4Gネットワークのノウハウ、場所を5G化していったほうが得策だと判断したようだ。
さらにソフトバンクには、2020年夏に停波する1.9GHzのPHSや、将来的には停波になるであろう3Gネットワークも存在する。
総務省では「今後、既存の周波数帯を5G化する議論も進みつつある」という。大手3キャリアにとってみれば、既存の周波数帯で5Gネットワークを構築し、一気に全国展開をはかるという「奥の手」があるというわけだ。
日本で5Gの商用サービスが開始されるのは2020年春だ。今月、サービスを開始したアメリカや韓国に約1年、遅れることになる。
ここで、気になるのが「5Gの通信料金」だ。アメリカ・ベライゾンではこれまでの4Gの通信プランに10ドルを追加すると5G通信ができるという建てつけになっている。
では、日本ではどうなるのか。
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