MontaVista、コンシューマ機器向け『MontaVista Linux Consumer Electronics Edition 3.0』を発表
2003年01月09日 21時16分更新
米MontaVista Softwareは、携帯電話やデジタルテレビ、セットトップボックスなどのコンシューマ機器をターゲットにした『MontaVista Linux Consumer Electronics Edition 3.0』を発表した。
『MontaVista Linux Consumer Electronics Edition 3.0』は、カーネル 2.4.20をベースにしたディストリビューションとクロス開発環境をセットにした形で提供される。コンシューマ機器向けの機能として、電源管理機能の強化やファイルシステムの改善、パフォーマンスの改善などが図られているという。おもな特徴は以下のとおり。
- CPUクロックや電圧の動的な変更、CPUやデバイスのサスペンドおよびレジュームなど、動的な電源管理機能を強化
- cramfsを利用し、コードをROM上に読み出さずにフラッシュメモリ上で実行する“XIP”(eXecute In Place)に対応
- ファイルシステム障害からの復旧を高速化
- O(1)スケジューラを搭載
- MMUベースのメモリ保護機能に対応
- システムサイズ、起動・終了タイミング、パフォーマンスの測定およびチューニングツールを搭載
現在のところ、ターゲットCPUは米Texas InstrumentsのOMAP 1510/5910と、米IBMのPowerPC 405LPのみ。今後さらに追加される予定だという。開発ホストはRed Hat Linux 7.2/7.3、VMWare上のWindows NT/2000に対応している。ターゲットデバイスに搭載されるアプリケーションは、すでに提供されている『MontaVista Linux Professional Edition 3.0』と互換性があり、サードパーティ製のアプリケーションもサポートされる。
『MontaVista Linux Consumer Electronics Edition 3.0』は2003年第1四半期に出荷開始される予定。エンジニアごとにライセンスされる“プロダクトサブスクリプション契約”に基づき、代理店を通じて提供される。