世界最先端の高機能は
使い込む必要がある
朝から夕方まで新型「Aクラス」をドライブした。その結論として「対話型の音声認識は素晴らしい」ことは間違いなかった。これまでにあったクルマの音声認識は、コマンドを覚える必要があった。決められたセリフと、その順番が厳格に決められており、それを外すと使えない。初めてのクルマで、そうした音声認識のルールを使いこなすのは至難の技だ。それがMBUXでは、大きく改善されていた。これは偉大な進歩といえよう。
ただし、「なんでもかんでも声でやる必要があるのか?」という思いも得た。実際のところ声でやるよりも手でやった方がよい操作もある。エアコン設定や室内灯の調整などは、手の方が簡単で早い。現在は、まずできることを増やして、何が本当に必要なのかを探すという時期なのだろう。対話型で何を行なうか? どんなサービスが必要なのかは、今後の課題と言えるだろう。
MBUXは世界最先端だけあって、機能の豊富さはこれまでにないものがある。表示内容もデザインも非常に多彩に用意されている。それらをすべて理解して、手足のように使いこなすのは相当に難しい。1日くらい触っただけでは、手強いなという印象だ。もっと長期間にわたって、じっくりと付き合っていきたいシステムであった。
ちなみにクルマとしてのデキも素晴らしかった。ハンドルは意外に軽いが、新型シャシーの剛性感は十分に高くて直進性がいい。1.4リッターの新型ダウンサイジング・エンジンは、最高出力136PS(100kW)・最大トルク200Nmもあり、トルクフルでパワー不足を感じさせない。トランスミッションの変速プログラムは、まだ改善の余地はあると思うが、それでもスムーズでDCTであることを感じさせない。
自動ブレーキなどの先進運転支援システムは、フラッグシップであるSクラス同等というのも大きな価値だ。そして、なによりもインテリアの質感が高いのが嬉しい。先進性を強くアピールするMBUXとセットで考えれば、もっと高額なクルマに感じる。300万円台と聞けば、非常にリーズナブルに感じるはずだ。MBUXも話題だが、「Aクラス」はクルマとしても魅力的に仕上がっていた。ヒットの予感の濃いモデルと言えるだろう。
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