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肉食ナベコの「なんでも食べてみる」 第1079回

11月12日より新発売

17年ぶり“モスの匠味”。「高すぎる」と言われたバーガーが令和には……

2025年11月07日 16時15分更新

文● ナベコ 編集●ASCII

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令和に「モスの匠味(たくみ)」が復活

 モスバーガーの「匠味(たくみ)」シリーズが、なんと17年ぶりに復活! というニュースが話題です。

覚えていますか?モスの匠味(たくみ)

 「モスの匠味」は、日本生まれのハンバーガーチェーン「モスバーガー」が2003年から2008年にかけて展開していたプレミアムシリーズ。

 第1弾「ニッポンのバーガー 匠味」は2003年8月に登場し、当時としては驚きの単品580円。マクドナルドのハンバーガーが84円、チェーンの牛丼が200円台だった時代に、“高級バーガー”として大きな話題を呼びました(なお、牛丼チェーンの牛丼は2004年初頭、BSEの影響で牛丼販売が一時休止されました)。

 そして2005年には、1個1000円の「匠十段」も登場。「高すぎる」といった声も上がるほど、当時としては強烈なインパクトのある商品でした。

令和の「新・匠味」はどんなバーガー?

 モスバーガーで11月12日より販売する「『モスの匠味』 黒毛和牛のダブルチーズバーガー」は単品890円。

 確かに高級路線ではありますが、物価が上昇している現在の感覚では“飛び抜けて高い”という印象はそこまで強くありません。むしろ黒毛和牛を使用していることを考えれば、納得感のある価格設定といえそうです。

 内容をみていきましょう。

▲『モスの匠味』 黒毛和牛のダブルチーズバーガー
価格:単品890円
発売日:11月12日発売

 モスバーガーは2022年から、経産牛の黒毛和牛を一頭買いして使用した“黒毛和牛バーガー”を冬季限定で販売しており、今年で4年目となります。そして今回、その黒毛和牛パティのおいしさを最大限に引き出すハンバーガーが完成したことから、再び「匠味」の名を冠することになりました。

 そう、“新・匠味”は「匠味シリーズ復活ありき」で企画されたものではありません。黒毛和牛バーガーの開発を重ねた結果、その完成度が“匠味”の名にふさわしいと判断された――いわば“後から匠味を授かった”一品なのです。

初の黒毛和牛Wパティ

 特徴はなんといってもダブルパティ。黒毛和牛シリーズでパティを2枚にした“ダブル”は今回が初めてです。こだわりは、肉本来のおいしさとしっかりとした食べ応え。粗挽き3.6mmに加え、従来の黒毛和牛パティにモモ肉を合わせることで、噛むほどに旨みが広がる力強い食感を実現しています。

シンプルにオニオントマトソースで味付け

 味付けも、あえてシンプルにまとめているのがポイント。モスの持ち味である“野菜”のトッピングをあえて外し、黒毛和牛パティとチェダーベースのスライスチーズを2枚ずつ重ねた構成に。そこへオニオントマトソースを合わせることで、肉の存在感を引き立てています。

 さらに、通常より重量感のあるプレミアムバンズを採用し、黒毛和牛パティのダブルに負けないバランスをとっています。

プレミアムバンズには、表面に溶き玉子を塗って光沢を出し、高級感ある見た目です

食べてみた! これぞ「肉」の存在感!

 実際に手に持つと、まず“ずっしり”とした重量に驚かされます。モスでは珍しく緑の野菜が見えないビジュアルで、パティ2枚の迫力がダイレクトに伝わってきます。

ズシリ……

 頬張るとまず、「これぞ肉!」という圧倒的な食べ応え。バンズは香ばしく、ダブルパティは“ムギュッ”とほどよい噛み応えがあります。濃厚なチーズがパティとバンズをうまくつなぎ、一体感を生んでいるのも魅力。

 オニオントマトソースにはケイジャンシーズニングが使われており、実はほんのりスパイシー。少し大人向けの味わいで、肉のおいしさをいっそう引き立ててくれます。

 とりわけ特徴的なのは、やはり“噛み応え”。黒毛和牛というと“脂の多いやわらかいお肉”を想像しがちですが、今回モスが目指したのはしっかり食べ応えのあるバーガー。赤身的な旨みが強いと言われている経産牛(出産経験のある牝牛)を使用していることもあり、噛むほどに“ごちそう感”のある肉の旨みが広がります。

プレミアムなハンバーガー専門店のバーガーのよう

 そして、この“シンプルさ”も魅力。本格派バーガー店で、あえてケチャップだけで肉の味をストレートに楽しませるスタイルがありますが、今回の匠味もまさにその方向性。素材への自信がそのまま味に表れた、直球勝負のハンバーガーです。

数量限定、気になる人はお早めに

 「モスの匠味」は11月12日より販売され、数量限定での提供となります。

 思えば、かつての匠味が登場したころは、私にとって“憧れはあるけれど簡単には手が届かない”存在でした。若かったので、お財布事情が……。

 令和の今、新しい匠味はやっぱりリッチだけれど、時代とともに少し成長した(?)私なら「買ってもいいかな」と思える余裕があります。そんな月日の移り変りにも、ちょっと感慨ものです。

単品890円って最近の物価事情から考えるとすごい高いって感じじゃないかも……

 当時の匠味に思い入れがある人も、そうじゃない人も、気になったらぜひ早めに足を運んでみてください。

※価格は税込み表記です

ナベコ

アスキーグルメの酒好きご飯好きの記者・編集者。人生酸いも甘いも。七味唐辛子は薬研堀を愛用。
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