モスバーガーの「匠味(たくみ)」シリーズが、なんと17年ぶりに復活! というニュースが話題です。
覚えていますか?モスの匠味(たくみ)
「モスの匠味」は、日本生まれのハンバーガーチェーン「モスバーガー」が2003年から2008年にかけて展開していたプレミアムシリーズ。
第1弾「ニッポンのバーガー 匠味」は2003年8月に登場し、当時としては驚きの単品580円。マクドナルドのハンバーガーが84円、チェーンの牛丼が200円台だった時代に、“高級バーガー”として大きな話題を呼びました(なお、牛丼チェーンの牛丼は2004年初頭、BSEの影響で牛丼販売が一時休止されました)。
そして2005年には、1個1000円の「匠十段」も登場。「高すぎる」といった声も上がるほど、当時としては強烈なインパクトのある商品でした。
令和の「新・匠味」はどんなバーガー?
モスバーガーで11月12日より販売する「『モスの匠味』 黒毛和牛のダブルチーズバーガー」は単品890円。
確かに高級路線ではありますが、物価が上昇している現在の感覚では“飛び抜けて高い”という印象はそこまで強くありません。むしろ黒毛和牛を使用していることを考えれば、納得感のある価格設定といえそうです。
内容をみていきましょう。
▲『モスの匠味』 黒毛和牛のダブルチーズバーガー
価格:単品890円
発売日:11月12日発売
モスバーガーは2022年から、経産牛の黒毛和牛を一頭買いして使用した“黒毛和牛バーガー”を冬季限定で販売しており、今年で4年目となります。そして今回、その黒毛和牛パティのおいしさを最大限に引き出すハンバーガーが完成したことから、再び「匠味」の名を冠することになりました。
そう、“新・匠味”は「匠味シリーズ復活ありき」で企画されたものではありません。黒毛和牛バーガーの開発を重ねた結果、その完成度が“匠味”の名にふさわしいと判断された――いわば“後から匠味を授かった”一品なのです。
特徴はなんといってもダブルパティ。黒毛和牛シリーズでパティを2枚にした“ダブル”は今回が初めてです。こだわりは、肉本来のおいしさとしっかりとした食べ応え。粗挽き3.6mmに加え、従来の黒毛和牛パティにモモ肉を合わせることで、噛むほどに旨みが広がる力強い食感を実現しています。
味付けも、あえてシンプルにまとめているのがポイント。モスの持ち味である“野菜”のトッピングをあえて外し、黒毛和牛パティとチェダーベースのスライスチーズを2枚ずつ重ねた構成に。そこへオニオントマトソースを合わせることで、肉の存在感を引き立てています。
さらに、通常より重量感のあるプレミアムバンズを採用し、黒毛和牛パティのダブルに負けないバランスをとっています。
食べてみた! これぞ「肉」の存在感!
実際に手に持つと、まず“ずっしり”とした重量に驚かされます。モスでは珍しく緑の野菜が見えないビジュアルで、パティ2枚の迫力がダイレクトに伝わってきます。
頬張るとまず、「これぞ肉!」という圧倒的な食べ応え。バンズは香ばしく、ダブルパティは“ムギュッ”とほどよい噛み応えがあります。濃厚なチーズがパティとバンズをうまくつなぎ、一体感を生んでいるのも魅力。
オニオントマトソースにはケイジャンシーズニングが使われており、実はほんのりスパイシー。少し大人向けの味わいで、肉のおいしさをいっそう引き立ててくれます。
とりわけ特徴的なのは、やはり“噛み応え”。黒毛和牛というと“脂の多いやわらかいお肉”を想像しがちですが、今回モスが目指したのはしっかり食べ応えのあるバーガー。赤身的な旨みが強いと言われている経産牛(出産経験のある牝牛)を使用していることもあり、噛むほどに“ごちそう感”のある肉の旨みが広がります。
そして、この“シンプルさ”も魅力。本格派バーガー店で、あえてケチャップだけで肉の味をストレートに楽しませるスタイルがありますが、今回の匠味もまさにその方向性。素材への自信がそのまま味に表れた、直球勝負のハンバーガーです。
数量限定、気になる人はお早めに
「モスの匠味」は11月12日より販売され、数量限定での提供となります。
思えば、かつての匠味が登場したころは、私にとって“憧れはあるけれど簡単には手が届かない”存在でした。若かったので、お財布事情が……。
令和の今、新しい匠味はやっぱりリッチだけれど、時代とともに少し成長した(?)私なら「買ってもいいかな」と思える余裕があります。そんな月日の移り変りにも、ちょっと感慨ものです。
当時の匠味に思い入れがある人も、そうじゃない人も、気になったらぜひ早めに足を運んでみてください。
※価格は税込み表記です

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