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あのクルマに乗りたい! 話題のクルマ試乗レポ 第218回

納期4年待ち! 世界中で愛されるランドクルーザーは「世界の不沈艦」だった

2022年04月16日 15時00分更新

文● 栗原祥光(@yosh_kurihara) モデル●寺坂ユミ(@129Ym_afilia)編集●ASCII

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3列目を使うと車内はやや狭く感じる
しかし折りたたむと巨大空間が出現!

3列目シートを立てた状態でバックドアを開いた様子

3列目シートはボタン操作で自動的に倒すことが可能

3列目シートを立てた状態での荷室

3列目シートを倒した状態

3列目シートを収納するとフルフラットで広い荷室空間が出現!

 ゆみちぃ部長にとって、荷室の積載性は重要な問題。ということでチェックしてもらいましょう。3列目シートを立てている状態だと「ちょっと狭いかなぁ。軽自動車みたいですね」とちょっとガッガリ部長。ですが荷室の右側に設けられたボタンをポチっと押すと自動的に3列目がたたまれていくではありませんか!「これすごい! すごすぎる!」と、その機構だけでガジェット好きのゆみちぃ部長は大喜び。3列目が収納されるとフルフラットで大容量の空間が出現します。さらに100VのACレセプタクルも用意されていますから、ノートPCの充電だって可能。ただし取れる電力は100Wですので、調理家電や電熱器の利用はできませんのであしからず。

2列目シートの背もたれを倒した状態

2列目シートを倒した状態で寝っ転がるゆみちぃ部長

 さらに2列目シートも倒してみましょう。もちろん一層のラゲッジスペースが得られるのですが、残念ながらフルフラットにはならず。ただマットレスなどを敷けばフラットにはできそうで、車中泊も可能になるでしょう。

2列目シートは座面ごと運転席側に畳むことができる

 驚いたのはたたんだ2列目シートが運転席側へ移動できたこと。これなら、頭をバックドア側、足を運転席側にすれば車中泊はできそう! この機構にゆみちぃ部長も驚きの声を挙げます。

3列目シートへ乗り込もうとするゆみちぃ部長

 ガソリンモデルのみに用意される3列目シートをチェックしましょう。乗り込む際には2列目のシートを座面ごと前へ倒す必要があります。よって最近のミニバンのように、2列目に人が座った状態はおろか、荷物が載った状態では3列目に乗車することはできません。またかなりかがまないと乗ることは難しいです。

3列目シートに着座したゆみちぃ部長

3列目シート

足元も十分に広い

身長185cmの中年男性が3列目に乗るとこんな感じです

3列目シートにはドリンクホルダーのほか、USBレセプタクルを備える

USBレセプタクルとリクライニング機構

 3列目はシートの厚みなどは薄いものの、足元は意外と広く電動リクライニング機構もあるからかなり快適です。「しかも見てください! ドリンクホルダーとUSB Type-Cがありますよ!」というわけでASCII.jpでは簡易的に計測。18Wを記録しましたから、スマホもタブレットも安心して充電できる出力です。

2列目シートの様子

2列目シートの足元は広々

リクライニング機構は手動式

運転席アームレストの後端に設けらえたエアコンパネル

センターコンソールのエアコンパネルやUSBレセプタクルなど

広い室内に満足のゆみちぃ部長

テレビが付いています! と喜ぶゆみちぃ部長。ただしこれはディーラーオプションの「リアエンターテインメントシステム<後席11.6インチFHDディスプレイ×2+HDMI端子>(17万4900円)」

 今度は2列目へ。こちらは圧倒的な快適さ「こちらのリクライニング機構は手動なんですね。あとシートは前後に動かないみたい」と色々チェック。シートは本革で高級感は十二分。足元はもう少し広い方が、大きさから考えると好ましく思えるのですが、それは高望みというものでしょう。USB端子はこちらもType-C。移動中ゆみちぃ部長のマネージャーさんがスマホを充電しようとしましたが、Type-C→Lightningのケーブルをお持ちでなく、「意外と日本ではType-Cは普及していないんだな」と思ったり。でも数年後にはType-Cが主流になることは間違いないですし、最近の欧州車はすべてType-Cです。

乗車しようとするゆみちぃ部長

乗車時はサイドステップに足をかける必要がある

Aピラーにある取っ手を持って車内に入る

車内に乗り込んだゆみちぃ部長

 乗車時にはAピラーの取っ手をつかみ「ヨイショ」と体を持ち上げ運転席へ。「クルマというよりトラックに乗るような感じですね」というように、サイドステップに乗ったりする必要があります。「ロングスカートを履く女性には、ちょっと辛いかもしれませんね」とゆみちぃ部長。はたしてその車内は?

ランドクルーザーの室内

アームレスト部

アームレストを開けるとクーラーボックスが姿を現わす。なお片開きだが運転席側からでも助手席側からでも開けることができる

クーラーボックス内の様子

 視野は驚くほど高く、何より広い! 巨大なアームレストを開けると、そこには冷蔵庫が! 東京砂漠を横断中でも冷たいドリンクで喉をうるおせるというわけです。

ランドクルーザーのハンドル周り

ランドクルーザーのメーターまわり

 まずはハンドル周りからチェックしましょう。メーターパネルは7インチのマルチインフォメーションディスプレイを中央に置いた2眼式。回転計の右隣に水温計、速度計の左隣にバッテリーの電圧計が置かれている。部員たちはこのメーターを見て当初「このクルマってハイブリッド車なのか」と思ったのはナイショです。

ステアリングリモコン(左手側)

ステアリングリモコン右手側

 本革と木材を組み合わせたステアリングには、リモコンボタンがギッシリ。左手側はいわゆるインフォテインメント系、右手側はアダプティブクルーズコントロールなどの運転支援系となっています。ランドクルーザーでも運転支援が付くのか、というのはかなり感慨深げな気分になります。ただハンドルが大きいということもあり、手が大きい人でないと、ちょっと押しづらいです。

SOSボタンなどを配したルームミラー部

サンルーフも用意されていた

 上を見上げると、サンルーフがあって開放的。天井も高いのにサンルーフもあったら、もう最高という気分になります。ルームミラー近くにはSOSボタンが設けられていました。このクルマに乗っていてSOSボタンを押すことはあるのでしょうか? と思ったり。

ドアまわり。シートポジションは3パターン記憶が可能

ドアとハンドルの間まわり

ETCカードなどまわり。ソナーを切る機能もある

 続いてドアまわりもチェック。ここら辺は普通のクルマと一緒ですが、シート調整のメモリーボタンがドア側にあるのはとても便利。ETCカードも取り出しやすいですし、その下にボンネットやフューエルドアのボタンがあるのも◎。下や助手席にあるタイプは不便なんですよね。

オプションのナビ。12.3インチと大型で見やすい

 続いてナビ周り。こちらはディーラーオプションで……。

  1. 「マルチテレインモニター+T-Connectナビゲーションシステム<12.3インチディスプレイ[トヨタマルチオペレーションタッチ]
  2. 多重FM VICS[VICS WIDE対応]
  3. オーディオ[Blue-ray、DVD、CD、microSD、AM/FM(ワイドFM対応)、サラウンドライブラリー、USB入力端子、地上波デジタルTV]
  4. スマートフォン連携[SDL(Smart Device Link)、Apple CarPlay、Android Auto対応]
  5. T-Connect[ヘルプネット、eケア、マイカーサーチ]+ETC 2.0ユニット[VICS対応]
  6. Bluetooth対応[ハンズフリー・オーディオ]+音声認証、Miracast対応、Wi-Fi対応>+JBLプレミアムサウンドシステム<14スピーカー/JBL専用12chアンプ>

 ……となりまして、合計45万7600円というモノになります。結構いいお値段です。

シフトレバーまわりの様子

4駆システムのモード切替スイッチなど

トレイを開けるとUSB端子やSIMカードスロットが姿を現わす

 シフトレバー近傍には「マルチテレインセレクト」のダイヤルや各種ロック機能のスイッチが設けられていますが、東京砂漠で使うことはおそらくなく。スポーツカーのローンチコントロールのように、相応の場所で効果を発揮するのでしょう。シフトレバー近くのトレイをあけるとUSBレセプタクルが。ナビと繋げる方はType-A、充電専用はType-Cとなります。ランドクルーザーに搭載するUSB Type-C端子はLEDの照明付きで、暗いところでも端子の場所がわかりやすくて便利。これは他社も見習ってもらいたいものです。

なんとハンドルロックまで貸し出しという事案!

ホイールロック。こちらは運転席側のタイヤに取り付ければ、運転する前に忘れることが防げますよ、とトヨタの担当者

指紋認証式のスタータースイッチ

 そして部長は助手席に、見慣れない金属部品を発見。これは車両を受け取った際にトヨタのスタッフから使うようにと言われた、黄色いタイヤロックと真っ赤なハンドルロック。さすがドロボーに狙われるクルマナンバーワンのランドクルーザーです。さらに、新型車にはスターターボタンに指紋認証システムを組み込んでいるというからすごい! 指紋は7人まで登録可能なのですが、念には念を入れて、ということなのでしょう。なにせ納期4年のクルマですので、試乗車が盗まれてしまったら4年間、ほかの媒体さんが取材できなくなってしまいます。

 それでは大型SUVのランドクルーザーを走らせましょう。

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