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あのクルマに乗りたい! 話題のクルマ試乗レポ第28回

TNGA採用でキモチイイ走りが楽しめるノーマル「ヤリス」

文●松永和浩 モデル●中村比菜(@mu_nakamu127)編集●ASCII

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コンパクトカー初採用のTNGAが実現した走り

 ヤリスはトヨタのコンパクトカーでは初めて新設計思想の「TNGA」(Toyota New Global Architecture)を採用しています。

 これは、クルマのベースとなる基本骨格、いわゆるプラットフォームやエンジンやミッションなどのパワートレインを刷新し、走行性能においては乗る人の感性に訴える「ダイレクト&スムース」をテーマとしているとのこと。プラットフォームやパワートレインはグローバルにおいて柔軟に対応できるような共通化が図られており、その量産効果でローカライズされたクルマのコストを大きく引き下げることも可能としています。

 エンジンもそのTNGAの思想で新規に作られたもので気筒数は3気筒! 特に1500ccクラスのM15Aエンジンは1気筒当たり496.4ccで、これは1気筒での最適な燃焼効率をもたらすと言われる数値です。また、3気筒はクランク角度が120度ずつ均等に割り振られるために、排気の行程でほかの気筒に干渉しないため排気がスムーズとなり、その分吸気もフレッシュな空気を取り入れやすくなるとのことです。

 しかし、3気筒エンジンの場合は中央の気筒を軸にして両脇の気筒につながるクランクシャフトが特に低速域で偏心し振動が出やすいというデメリットがあります。そのためガソリンエンジン車ではバランスシャフトを装着して振動を打ち消しています。またハイブリッド車では振動の出やすい低速域はモーターが走行を補助するために振動が出にくいということでバランスシャフトを入れていないとのことです。

ハイブリッドエンジン

ガソリンエンジン

 実際に運転してみると、3気筒っぽい振動など微塵も感じさせません。特にハイブリッドは本気でスタートダッシュを決めると痛快な加速を見せてくれますし、そこでもエンジンの嫌な振動などは感じません。正直な話、ノーマルヤリスのハイブリッドは速い! と言ってもいいでしょう。システム出力で16馬力も向上している上に、0km/hからフルトルクがかかるモーターのアシストも効いて低速から中速域までの加速はかなり鋭いと言えます。

軽量化された新型ボディーで
コーナーリング性能が格段にアップ!

 TNGAプラットフォームをコンパクトで初採用したヤリスですが、乗ってみればボディーの作りはヴィッツと比べて格段に進歩しているのがすぐにわかります。ヤリスはハイブリッド同士で比べると、ヴィッツ比で20kg軽量化されていますが、乗った感じの剛性感は格段に違うのでヤリスのボディーの良さが光ります。

 ヴィッツと比べてハイブリッドで16馬力、1500ccのガソリン車で20馬力も出力が増えたパワートレインで、発進フル加速をしてもまっすぐ前に走っていき、タイヤが逃げるような感触がありません。そして、明らかに違いが判るのがコーナーリング。ボディー剛性が高まり、たわみや歪みが減っているのでステアリングの切込みに対して素直にクルマの向きが変わります。また、ステアリングを切った時の操舵系統の剛性も格段に向上しているので、ステアリングを回した分だけクルマが曲がってくれる印象が強く、またステアリングを回したまま保持するような長いコーナーに対しても、必要以上の切り増し等の修正がほぼないといった感触です。

 試乗車はメーカーオプションの185/55R16のタイヤとアルミホイールを装着していますが、タイヤ自体はいわゆるエコタイヤに分類されるものです。そんなタイヤを履きながらスポーツタイヤのように振る舞うノーマルヤリスは、かなり運転が楽しくなるクルマです。

 購入せずともレンタカーなどで乗る機会が多いヤリスですが、実際にこれだけよく曲がるコンパクトカーなら、レンタカーで借りてワインディングロードを走らなくてはいけない場合も、苦もなくこなせます。またそんなワインディングロードでも、余計な動きやステアリングの切り増し等が少ないヤリスなら、同乗者の乗り物酔いの心配もかなり軽減することでしょう。

SFっぽいカラーヘッドアップディスプレイは
運転がしやすくなる装備

 最新のトヨタ車であるヤリスは自動ブレーキや追従式クルーズコントロールなど運転支援機能も搭載しています。ただし、クルーズコントロールに関してはレバー式サイドブレーキを採用したことで、30km/h以下ではクルーズコントロールがオフとなり全車速追従式にはなっていませんが、それでもかなりラクに運転できます。そして、運転のしやすさと言えば視線移動を大きく減らしてくれるカラーヘッドアップディスプレイも見逃せません。最上級グレードのZにメーカーオプションで装着するカラーヘッドアップディスプレイですが、フロントウインドウに車速やエンジン回転数、シフトポジションやカーナビユニット装着車の場合は矢印などで経路を示してくれます。

 これまでは高級車の単なるギミックのようなヘッドアップディスプレイでしたが、コンパクトカーに搭載の上で情報量をかなり増やしたことで実用性が高くなっています。

 TNGAによる新型プラットフォームやパワートレインなどで、一気に運転しやすくなった感のあるトヨタ ヤリス。運転のしやすさは助手席の同乗者への負担も減らしてくれます。ちょっと乗り物酔いしやすいというレースクイーンの中村比菜さんも安心して助手席に乗ってくれるヤリスは、東京都区内ではトヨタモビリティ東京での販売です。

 お近くの試乗車の配車状況は「ご試乗ガイド」のサイトで確認できます。試乗の際は、下記のサイトで予約をしてからディーラーに行くことをオススメします。

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