2009年秋冬モデルでパソコンメーカー各社がWindows 7搭載のCULVノートを一斉に発表した中に、「あれ? VAIOはCULVノートないの?」と疑問を持った方もいるのではないだろうか。
もちろん、ソニーがCULVノートに関心がなかったわけではない。競合他社からは遅れる形とはなったが、満を持して登場したVAIOブランドのCULVノートが、この「VAIO Y」シリーズである。今回は店頭販売モデルの「VPCY119FJ/S」を試用して、その実力を検証してみた。
VAIO Sを感じさせるデザインと質感
実物は以前に見ていたのだが、VAIO Yの評価機材が届いて箱から出したとき、思わず「間違えてVAIO Sが届いたのか?」と思ってしまった。VAIO Sと言っても、同じ2010年1月発表のCore i3搭載モデルではなく、2009年までのCore 2 Duo搭載モデル、型番が「SR」だった頃の製品の方だ。
ボディーカラーが同じという理由もあるが、特に先端に向かって薄くなるくさび形の形状やヒンジ部周囲の「シリンダーフォルム」、特徴的なアイソレーションキーボードといった、ボディー全体のデザインがそっくりに見えたからだ。重さもVAIO Sの旧機種「VGN-SR74FB/S」が約1.95kgなのに対して、VAIO Yは約1.78kgと似通っている。
見た目だけでなく質感という点でも、VAIO Yは低価格な商品でありながら、VAIO Sと遜色ないように見える。「高級感がある」と言うほどではないが、手に取った感触、キーボードのタッチやコネクターが並ぶ側面、背面のデザインを見ても、コスト最優先の安っぽさは感じない。「斬新なデザイン」とか「極限までの薄さを追求」といった尖った要素はないが、所有欲を満足させるデザインをきちんと考えて作った商品、という印象を受ける。
スペックはオーソドックス
CULVノートは一般的に、11型級のディスプレーを搭載する機種と13型級を搭載する機種の2種類に分かれる。13型級の方がディスプレーサイズが大きい分だけ、画面は広くキーボードも大きめ、一方で重さは重くなる。解像度はどちらも変わらず、アスペクト比16:9の1366×768ドットが標準となっている。VAIO Yは13型級の一員で、13.3型でLEDバックライトのディスプレーを備えている。
本体の幅は約326mm、奥行きは226.5mmと広めのため、キーボードも余裕がある。キーピッチは約19mmで、配列もオーソドックス。Enterキーも幅広で打ちやすい。同じ13型級の「VAIO Z」と比較すると、ややタッチが軽く、タイプ時に「カチャカチャ」とした音が耳に入る。
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