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週刊 PC&周辺機器レビュー 第130回

スレートPCをCore i7で蘇らせたオンキヨー TW3A-A31

2012年04月06日 12時00分更新

文● 小西利明/ASCII.jp編集部

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 iPadやAndroidタブレットの隆盛に対抗すべく、マイクロソフトが打ち出したWindows版のタブレット端末「スレートPC」。法人向けでは一部需要もあると聞かれるが、広がりを見せているとは言い難い。Windows自体の問題もさることながら、市販されているスレートPCの多くがAtomプロセッサーを搭載するため、性能面で快適さに欠ける点が、使いにくさに拍車をかけている。

 そんな状況の中で、国内メーカーとしては地道にスレートPCを手がけているオンキヨーが投入する新スレートPCが、「TW3A-A31」シリーズだ。Ultrabookと同じプラットフォームを採用することで、性能面の問題を解決したスレートPCである。今回は同シリーズの中でも最上位に当たる、Core i7プロセッサーを搭載した「TW3A-A31C77H」の試作機を試用してみた。発売は4月上旬の予定である。

オンキヨー「TW3A-A31C77H」。11.6型ディスプレーを搭載するUltrabookベースのスレートPC

Ultrabookのプラットフォームで
大幅な性能向上を実現

 TW3Aシリーズ最大の特徴は、冒頭でも述べたとおりUltrabookと同じプラットフォーム(コード名Huron River)を採用した点にある。一般的なスレートPCは、薄型軽量化のためにAtomプロセッサーを使用していたが、TW3AシリーズではCore i7/i3やCeleronプロセッサーを使用することで、大幅に性能が向上し、Windows 7やWindows用アプリケーションを快適に動作させることが可能になった。

 TW3Aシリーズのラインナップは3種類あり、最上位のTW3A-A31C77Hは「世界初の第2世代Core i7搭載スレートPC」とされている。最も安価なCeleron 867搭載の「TW3A-A31E87H」でも、Atom搭載のスレートPCに比べればWindowsの動作ははるかに快適だったので、想定するユーセージに合わせて選べばいい。

TW3A-A31シリーズのラインナップ
製品名 CPU 直販価格
TW3A-A31C77H Core i7-2677M 1.80GHz 11万9800円
TW3A-A31C73H Core i3-2367M 1.40GHz 9万4800円
TW3A-A31E87H Celeron 867 1.30GHz 8万4800円

 パワフルなCPUを採用した特徴と引き替えに、TW3Aシリーズはタブレット端末としては大きく重い。重さは約1.09kg。サイズは幅299×奥行き209×高さ18mmとなっている。搭載ディスプレーは11.6型ワイドサイズと、10型クラスのiPadやAndroidタブレットより一回り大きい。解像度はUltrabookでは一般的な1366×768ドットである。当然ながらマルチタッチ対応で、Windowsからは「2点のマルチタッチが可能」と認識されていた。

TW3Aと新しいiPadを並べて。ディスプレーサイズが対角線で約4.8cmも違うと、本体のサイズもかなり違う

 本体内には加速度計を内蔵していて、画面を持った向きに合わせてデスクトップが縦横に回転する、タブレット端末では必須の機能も備える。iOS端末やAndroid端末に比べると、回転時の動作がスムーズさに欠けるが、これはWindows側の制約なので致し方ない。ちなみに回転動作の有効無効を切り替えるハードウェアスイッチはなく、本体右側面にある「Fn」キーを押して表示されるユーティリティー「O-Easy」を使い、「G-Sensor」の項目をオン/オフすることで切り替えるようになっている。

加速度センサーにより縦横の回転を検知する。スレートPCではごく一般的な機能だ

付属ユーティリティー「O-Easy」。内蔵デバイスのオン/オフや、輝度変更を大きなタッチボタンで操作する。機内モード(Air mode)も用意されている。元はMSI製スレートPC用のアプリケーションのようだ

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