CPUには、CULVのカテゴリーでは高速なCore 2 Duo SU9400(1.40GHz)を搭載。チップセットも定番のIntel GS45 Expressで、グラフィックス機能にはチップセット内蔵GPUを使用する。映像出力にアナログRGB出力とHDMI出力を装備するのも定番だ。内蔵HDDは500GBで、320GBクラスが多い競合機種よりは多めだ。
基本スペック上で目に付く違いとしては、標準搭載メモリーが4GBである点だろうか。競合他社のCULVノートではメモリー2GBという製品が多い。OSも4GBメモリーを生かすためか、64bit版のWindows 7 Home Premiumを採用している。とはいえ、CULVノートで4GBのメモリー搭載量や64bit版OSの利点が生きるシーンがどの程度あるかと言うと、あまり思い浮かばない。利点というほどではないが欠点でもない、という程度の差だろうか。
参考までに、Windows 7のエクスペリエンスインデックスの値と、総合ベンチマークテスト「PCMark Vantage」で計測した結果を、Core i5-430M(2.26GHz)搭載の「LaVie LL750/WG6」と比較したグラフを掲載する。値段やサイズが違うので当たり前だが、LL750の方がかなり速い。とはいえ、エクスペリエンスインデックスの値がプロセッサで「4.4」もあるように、Windows 7を使っていても遅いとか重いといった印象は受けない。
バッテリー駆動時間で差別化
標準バッテリーでも実動約8時間!
VAIO Yで大きな違いは、バッテリー駆動時間の長さにある。カタログスペックでは、付属のバッテリーパックで最大約9時間、別売りの大容量バッテリー(VGP-BPL21)使用時は、なんと最大約13時間をうたっている。13型級のCULVノートでは、差別化のために容量の大きなバッテリーを搭載して長時間駆動をアピールしている製品は珍しくないが、その中でもVAIO Yのバッテリー駆動時間は優れている。
そこで定番のバッテリベンチマークテスト「BBench」を使い、実機でのバッテリー駆動時間を計測してみた。OSの電源プランは標準の「バランス」で、VAIO独自の「VAIO省電力設定」は初期状態から変更なし、液晶ディスプレーのバックライトのみ、電源プランの規定値と最高輝度時で分けて測定した。内蔵無線LAN経由でインターネットに接続し、テキスト入力も有効である(BBenchがアクセスするウェブサイトはトレンドを鑑みて、一部をTwitterでのキーワード検索画面やYouTubeに変更している)。
結果はバックライト輝度最大でも約6時間14分、輝度を最大値の3分の2程度に落とした規定値では約8時間近く動作した。無線LANを使いながらこの成績は優秀だ。ほぼ一日外で使用しても足りるだけのバッテリー性能を期待でき、モバイルノートとしても優秀だ。
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