ワコムがプロフェッショナル向けペンタブレット「Intuos」シリーズの最新版、「Intuos5」を発売した。従来機種である「Intuos4」が発売されたのは、3年前の2009年4月。Intuos3から4への更新に5年の間があったのに比べると、Intuos5への更新はずいぶんと早く思える。
新しいIntuos5は、Intuos4で定評のあるセンサー部分を改良しながら継承しつつ、使い勝手の向上に重点を置いた製品となっている。製品の特徴を見ていこう。Intuos5には3種類のサイズと後述する「タッチ機能」の有無で製品ラインナップが複数あるが、今回は中サイズの「Intuos5 touch medium」を試用している。
また最後には、ASCII.jpにて「ふぉっくす紺子ちゃん 2.0+」を連載中の永野つかささんによる、試用レポートもお届けする。
5本指でのマルチタッチ機能に標準対応
Intuos5の特徴はいくつかあるが、そのひとつが「マルチタッチ機能への対応」である。ワコムのペンタブレットでは、コンシューマー向けの「Bamboo」シリーズは一足先にマルチタッチ機能に対応していたが(関連記事)、Intuosシリーズでは初となる。Windowsのタッチ機能にも対応しており、Intuos5を接続したパソコンはタブレットコンピューターとして扱われる。
指での操作は5本指まで対応しており、3本指以上ではジェスチャーによりWindowsの機能を呼び出したり、タブレットのメニュー表示を行なうといった機能も備える。マルチタッチ機能のオン/オフやジェスチャーへの機能割り当ては、タブレットのプロパティから任意に設定できる。
タッチ操作に対応したとはいえ、Intuosユーザーの主な用途がペン操作であることに変わりはないだろう。ペン操作を邪魔するタッチ対応では意味がない。指とペンが同時にセンサー部分にあった場合、Intuos5ではペン操作が優先される。そのためペンが読み取り範囲にある間は、指に反応しなくなる。「ペンで操作中に指や手が触れて誤操作」という心配はない。ペンと指との操作の切り替えを意識する必要はなく、ペンをかざせばペンで、指で触れれば指で操作できる。
タッチ入力は不要であればオフにできる。またタッチ機能のない製品も用意されているので、「絶対にタッチは不要」というのであれば、3000円ほど安いタッチなし製品を選んでもいいだろう。ただし、タッチ機能はあとから付け足すわけにはいかないので、予算に余裕がないという事情がなければ、タッチありモデルを選んだ方がいいのではないだろうか。
Intuos5の製品ラインナップ
製品名 | Intuos5 touch small | Intuos5 touch medium | Intuos5 touch large | ||
---|---|---|---|---|---|
型番 | PTH-450/K0 | PTH-450/K1 | PTH-650/K0 | PTH-650/K1 | PTH-850/K0 |
ペン読取範囲 | 157.5×98.4mm | 223.5×139.7mm | 325.1×203.2mm | ||
タッチ | 有 | ||||
ワイヤレス | 付属 | 別売 | 付属 | 別売 | 付属 |
アプリ | なし | 付属 | なし | 付属 | なし |
直販価格 | 2万7800円 | 3万7800円 | 4万7800円 |
アプリケーションソフト付属モデルには、「Adobe Photoshop Elements 10」「Corel Painter Essentials 4」「Corel Painter Sketch Pad」が付属する。
製品名 | Intuos5 small | Intuos5 medium |
---|---|---|
型番 | PTK-450/K0 | PTK-650/K0 |
ペン読取範囲 | 157.5×98.4mm | 223.5×139.7mm |
タッチ | なし | |
ワイヤレス | 別売 | |
アプリ | なし | |
直販価格 | 2万4801円 | 3万4800円 |
いずれも対応OSはWindows 7 SP1/Vista SP2/XP SP3以降(32bit/64bit)と、Mac OS X 10.5.8以降。
この連載の記事
-
第133回
PC
Skyrimも快適? GeForce内蔵Ultrabook ASUSTeK UX32VD -
第132回
PC
写真やゲームをより美しく見せるナナオの液晶 FS2333 -
第131回
PC
デジカメとスマホを手軽に連携する無線LAN SDカード FlashAir -
第130回
PC
スレートPCをCore i7で蘇らせたオンキヨー TW3A-A31 -
第129回
PC
店頭モデルも4コアCPUに パワーアップしたLets'note B10 -
第129回
PC
小型でも強力GPU搭載のゲームPC Alienware X51を検証 -
第129回
PC
Ultrabookと一緒に持ち歩きたい 超小型マウス「Cube」 -
第129回
PC
14型のUltrabookはアリか? デザイン重視のENVY 14 SPECTRE -
第128回
PC
WiMAXモバイルルーターの決定版!? Aterm WM3600Rを試す -
第127回
デジタル
高速SSDで起動・復帰が速いUltrabook Aspire S3-951 - この連載の一覧へ