目指すはインタラクティブ
── 以前、弊誌でニコニコ動画のひろゆきさんにインタビューしたとき、「昔のFlash職人が今の動画職人になっているのでは」と予測していました(関連記事)。カギさんは動画編集の方向には行かないんですか?
カギ 動画編集ソフトは持っていますが、僕のパソコンでは重くて起動できないんです(笑)。ただ、やっぱり、僕の場合はFlashが一番コンテンツを作りやすいです。
Flashは、すごく感覚的に絵が描けるんですよ。アニメーションも簡単に指定と修正ができる。絵も動きもワンストップで全部作れてしまうというのが、魅力じゃないかと思います。
── では、Flash制作者として、今後やってみたいコンテンツはありますか?
カギ ユーザー側の操作が反映されるインタラクティブFlashを作りたいですね。
昔、Flashは動画を見せるのに良いツールでしたが、最近は逆にFlashだとロードが遅くて見てくれない。動画のストリーミングが全盛の今、Flashが生き残るにはその特性を活かすしかないと考えています。そこでFlashの特性を考えてみたら、インタラクティブな部分だったわけです。
── 「ウサテイ」はユーザーの再生回数を記憶して、映像を変える仕掛けを導入していますよね。あれも、目指している方向に進んだ結果というわけですか。
カギ まあ、そうです。一旦完成したあと、ニコニコ動画だけじゃなくて、Flashが置いてあるイオシスのサイトに誘導する仕組みが欲しいと思って作りました。効果はかなりあったみたいです。
── では、今後も面白い仕掛けが増えてくると。
カギ そうです。ニコニコ動画もいいけですけど、元のFlashをもっと見てもらえるようになるといいですね。
筆者紹介──古田雄介
建設現場と葬儀業を経てデジタル&サブカルライターに転身。足で稼ぐ記事をモットーに、モバイルガジェットを片手に街を徘徊中。現在、自ブログ「古田雄介のブログ」では皆さんのお勧めサイトを募集中! 1名の方が書き込んでくれて幸せを感じてます。
*次回は1月21日掲載予定

この連載の記事
- 最終回 アンサイクロペディア“中の人”が語る、ユーモアの難しさ
- 第99回 マスコミが報じない“カルト”を記事に 「やや日刊カルト新聞」
- 第98回 「もし森ガールが森へ入ったら」アサイさんの超地道な努力
- 第97回 死刑は必要? 冷静に考えるためのWeb資料室「刑部」
- 第96回 NTT研究者が“錯覚”サイトにかける純粋な感情
- 第95回 ネットの「熱さ」、現代アートに――藤城嘘とカオス*ラウンジ
- 第94回 諸君!革命的美人ブロガー安全ちゃんに刮目せよ!
- 第93回 探検コムの「広く浅く」が深すぎる!
- 第92回 金髪ギャル語でニュートリノ、Shoさまが熱い!
- 第91回 「計画断水」知ってる? ネットで日本の昭和を振り返る
- 第90回 電子書籍を紙で売る! 「コトリコ」挑戦への道
- この連載の一覧へ