ワイドフェンダーの迫力と
5ドアならではの高い積載&居住スペース
では、GRカローラを見てみましょう。ボディサイズは、全長4410×全幅1850×全高1480mmと、オーバーフェンダーのぶん、60mmほどノーマルのカローラより幅が広くなっています。
カローラの要素を残す車内。MT/ATのインテリアで大きな差はありません。黒スウェードに赤ステッチはスポーツムード満点で、特別なクルマに乗っている気分にさせてくれます。
メーターはフルLCDで、どこかGRヤリスっぽいデザイン。速度計よりギアの方が目立つデザインです。
スマホトレイはかなり奥まった位置に設置されています。ワイヤレス充電をする際はスイッチを入れる必要があります。
GRヤリスに比べると、キチンと座れる後席。とはいえ、大柄の男性(185cm)が座ってみるとヘッドスペースや足元が狭い印象も……。5ドア車なので後席が乗りやすいのも美質です。
荷室スペースはBセグSUVより少し容量が少ない213リットル。ですが奥行きが床面で720mmありますので、ベビーカーなども入りそう。リアシートを格納した状態にすると650リットルとDセグメントSUV並みの容量になります。床面での奥行きは1505mmとのことなので、普段の買い物などで困ることはないでしょう。
欧州車並みの剛性感と素直なハンドリング
ATで楽しみたい「現実と非現実の融合」
乗り始めて感じたのは剛体感。まるでBMWやメルセデス、ポルシェのようなしっかりとした剛性によって、サスペンションが仕事をしているという乗り味で、これがニュルブルクリンクで走るクルマの鉄則なのでしょう。スポーツカーですので、カローラクロスなどに比べたら固めの乗り味ですが、街乗りが耐えられないほどではありません。
GRヤリスほどではありませんが、モータースポーツ由来のすごみはちゃんと伝わってきて、うかつに触ると火傷しそうなクルマ。そんなクルマが楽しくないわけがありません。
ホイールベースが長いこともあってか、GRヤリスに比べると車両の動きは穏やか。扱いやすく、誰が乗っても運転が楽しいと思える手練れの仕上がりです。GRヤリスとの差別化と実用性、GRブランドに求められている部分が高次に融合した1台といえるでしょう。
排気音はアイドリングから少し大きめ。これにJBL製サブウーファーによる演出が加わりますから、結構ノリノリ。とはいえ、どこか控えめな部分も。もっと音量を上げてもいいのでは、と思ってしまいました。設定で色々と変えられるのですが、スポーツモードにしただけでガンガンにバブリング音(アクセルを離したときに発生する破裂音のようなもの)を演出してもよいと感じました。
ATとMTのどちらを選ぶかというと、不肖ならGRヤリスはMT、GRカローラはATを選択するでしょう。車の性格的にも合っているようですし、何よりバブリング音が気軽に楽しめます。
車両担当者によると、GRヤリスに比べて販売台数は少ないというGRカローラ。案外クルマって、購入時には想定していない使い方が求められる場合が多い。そんな時、GRヤリスだと対応できないけれど、GRカローラなら対応できるなんてことがあります。現実の中に非現実が楽しめるという良い塩梅のクルマであると感じました。
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