エアホッケーも遊べる!?
UIはスマホライクで操作しやすい
インフォテインメント・ディスプレイは実にスマホライクで、階層は結構深め。洗車モードは最近のクルマでよく見かける機能で、ボタン1つでオートワイパーオフ&ドアミラーをたたむというもの。逆にオンにした状態で洗車機にクルマを預けるとワイパーが壊れるというおそろしい展開が待っています。
IWCって鯨が関係しているのかな? と思ったら時計表示で、ストップウォッチ機能付き。さらにエアーホッケーのアプリもあり、運転席と助手席で遊ぶことができます。
スマホ対応もチェック。スマホトレイは横置きで、かなり奥にあるので入れづらいです。車内のUSB端子は全てUSB Type-Cで使い勝手は良好。AppleもGoogleも両方使うことができ、AppleはワイヤレスCarPlayに対応していました。
天井にはSOSボタンやルーフの開閉ボタンを配置。エアコンの送風口は中央に3つ、左右に1つづつ。この送風口もライトアップされます。
後席はちょっと足元が狭い印象。エアコンの送風口はありますが、USB端子はありませんので、運転席側のアームレストからケーブルを引っ張ってくることになります。
コンフォートモードから足周りが固い!
AMG仕込みのチューンで高速道路も快適!
まずはコンフォートモードで街乗りからスタート。いわゆるスポーツグレードらしい硬めの足回りと、やや野太いエキゾーストが車内に響く以外、平和そのものといったところ。唯さんも「ちょっと硬めということ以外、特に変わったことはないですね」と街を走ります。
しかしスポーツ、スポーツプラスになると話は一転。ドライバーに牙を向けてきます。特にスポーツプラスはエキゾースト音が変わるほか、ブリッピング音(空ぶかし)が加わりテンションアップ。それ以上に、ちょっと踏んだだけで怒涛の加速。
「これは……」と顔をこわばらせる唯さん。いや、これは誰もが言葉を失います。最近のクルマは「シャーシの方が速い」ことが多いのですが、このクルマは明らかに「エンジンがシャーシに勝っている」パターン。決してハンドリングが悪いクルマではありません。素晴らしいハンドリングを上回る、バケモノ級のパワートレインが載っているのです。
ライバルのBMW M3/M4と違うのはハンドリングの軽快さで、あちらは地に足がついたような重厚さを感じるのに対し、C63 S Eパフォーマンスの方が350kg以上重たいハズなのに、まるで宙に浮いているかのようなフィール。クルマの質量を感じさせません。ちょっと頭が混乱します。
浮遊感を覚えるライドフィールだから、高速道路は無双状態。気づいたら、とんでもない速度が出てしまうのです。しかも120km/h巡行しているのに、9段ATのギアはいまだ7段目と、上に2つギアが残している余裕っぷり。BMW M4だって120km/hを出していればトップギアに入っていたのに……。
誰もが追い越し車線を走行中、後ろからとんでもない速度のメルセデスが近づいてきたという経験があると思います。今回、AMGに乗って理解しました。運転している本人は、速く走っているつもりはなくても、クルマが速く走ってしまうのです。
ハイブリッド車で気になるのは、アクセルを抜いた際の回生ブレーキの動き。これが実に見事で、メーターを見ると回生しているにも関わらず、回生感が皆無でエンジン車のフィールそのもの。ブレーキを踏めば、踏力の分だけ減速し、過剰な動きをしません。メルセデスのEVも、回生ブレーキが自然でしたが、さらに驚いた次第。なるほど、これがF1テクノロジーなのか!?
「これはすごいクルマですね。とにかく速すぎます。あとメルセデスではあるものの、普通のメルセデスとは大違いですね」と唯さん。
以前、A PIT オートバックス東雲で行なわれたメルセデスのオフ会を取材した際、硬派な走りに取りつかれている人の意見をいくつも耳にしたのですが、実際に触れてみて納得した次第。ここまで硬派なスポーツセダンはほかにありません。
そして慣れたら最後、普通のメルセデスに戻ることはできないでしょう。というのも、BMWのM3やM4などは、3シリーズや4シリーズのフィーリングを残しながら、とんでもないパフォーマンスカーであるのに対し、メルセデスのCクラスとMercedes-AMGのC63は、まったくの別物だから……(早朝のオートバックスに両極端なメルセデス・ベンツオーナーが大集合)。
「羊の皮を被った狼」という言葉があります。そんなオオカミですらMercedes-AMGの前には子犬になることでしょう。そう、Mercedes-AMGは「公道の帝王」といっても過言ではないのです。高速道路の追い越し車線でルームミラーにAMGの姿を見かけたら、すぐに道を譲ることを心に決めました。
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