レースクイーン・ねぎしおによる
北海道のラリーカムイレポート
みなさんこんにちは! 2024年度のウェルパインモータースポーツを応援するリアル高崎くす子ちゃん(レースクイーン)の"ねぎしお"こと根岸しおりです! このチームはレースクイーンがレポートを書くという伝統があるようで、例に漏れず私も書くことになりました。
レースクイーン2年生の私ですが、ラリー競技でお仕事させていただくのは今年が初めて! ということで、新人レースクイーン目線で先日北海道で開催された全日本ラリー選手権、そして満喫してきた北海道を振り返っていきたいと思います。
7月5~7日にかけて「2024年JAF全日本ラリー選手権」第6戦 2024 ARKラリー・カムイ(ニセコ)が開催されました。ウェルパインモータースポーツから出場するクルーは、全日本ラリー初参戦となる25歳ドライバーの長尾綱也選手と、ベテランコドライバーの尼子祥一選手です。
高崎くす子ちゃんと言えば「CJRT(CUSCOジュニアラリーチーム)」じゃないの? と思う古参の方もいるかもしれません。今回の参戦はCUSCO(車両貸与協賛)、WinmaX(ブレーキ周り協賛)、DUNLOP(タイヤ協賛)、そしてWellpine Motorsport(チーム運営実務担当)の4社が共同で推進する「JRC四駆ターボチャレンジプログラム」という次世代ドライバー育成企画なので、くす子ちゃんが帯同することになったのです(求む、若手ドライバー! スバル「WRX STI」でラリーに挑戦したい人を大募集)。
私もラリーは初めてですが、ドライバーの長尾選手も全日本ラリー初参戦、ということで実に初々しいチーム体制ですね。
7月5日に設営がスタート
しかし夕方から雨が降り始めた
北海道への移動は7月4日(木)。「その方がエアチケットが安いから」という松井チーム監督のご厚意で、今回は前のりさせていただきました! 初日は北海道に住んでいる親戚と合流してラベンダー畑を見にお散歩へ。見た目はもちろん、ラベンダーのいい香りがしてラリーがはじまる前から個人的に癒されてきちゃいました。
初ラリーの緊張感もすっかりほぐれた私と、ひとり札幌の夜を満喫した松井チーム監督がニセコアンヌプリのサービスパークに到着したのは7月5日のお昼。すでに各種受付や公式車両検査などが行なわれていました。
和やかな空気感のなか、メカニックさんやスタッフの皆さんが手際よく準備を進めています。ウェルパインモータースポーツの白いテントもすでに設営されていて、到着してすぐケータリングで温かいカレーライスをいただいちゃいました。こんな至れり尽くせりのなか、不安なことも……。
この日は夕方頃から雨が降ってきていて、翌日以降の天気も不安定な予報。そして今回のサービスパークは、地面もグラベル(未舗装)なのです! いつものサーキット感覚で涼しげなサンダル姿のまま来場してしまった私は絶望しかありません。しかも札幌より気温も低いという……。
「昨晩は寿司食べたから、今夜はみんなで焼肉にするかー」という松井チーム監督の一言で撤収。焼肉屋さんに向かう道中のホームセンターで赤い長靴を購入してもらいました。
歴代のくす子ちゃんたちもグラベルな路面のときには赤い長靴を着用していたそうで、くす子ちゃん衣装にもバッチリ似合います。そして衣装の上に羽織る防寒着として、チームウェアのCJRTブルゾン。この赤白のカッコいいチームウェアはウェルパイン公式サイトやイベント会場などでも買えるらしいですよ!
購入された方は私とお揃いですね!(宣伝はこれでいいですか松井監督?)
Leg1は案の定天候は回復せず混戦に
そして迎えた7月6日のLeg1! ついにラリースタートです! ドライバーの長尾選手は初めての全日本ラリーとのことですが、とても落ち着いていて頼もしくスタートしていきました。いつもラリースタート時にしているくす子ちゃんのお祓い業務は「チーム監督がお祓い用の祭具を東京に忘れたため」今回はお休み(泣)。マシンの隣からスタートの応援をさせていただきました!
その後、マシンを送り出して寂しくなったサービスで、今回もケータリングでうどんをいただきました! お肉などの具材がたっぷりで美味しい! この時は雨が降ったりやんだりとかなり気温も涼しくなってきて、温かいうどんがココロとカラダに沁みました……。
「ラリーサービスは食べ物の誘惑が多いから、油断するとすぐ増量しちゃうよ」といろいろな人に言われていたのですが、その誘惑にさっそく負けてます。ですが、それだけでなく「ラリーストリーム」というGPSトラッキングアプリで長尾選手の走行状況を確認したり、公式リザルト速報でSSのタイムをチェックしていましたよ!
目の前を走るサーキットレースと異なり、自分とは遠く離れた場所で戦っているラリーカーを応援するのも情緒があるなぁと感じました。
そしてお昼のサービスにマシンが帰ってきました! この時クラス順位は4番手。大きなトラブルもなさそうで、今回のチームの目標である「完走」にむけてとても順調な滑り出しです。私はエントラントとしての帯同が初めてだったので、サービス作業を見るのも今回が初めて!
雨の中、限られた時間の中でそれぞれの役割分担で作業を進めていくメカニックさんたち……本当に輝いて見えました。雨と泥でびしゃびしゃになったグランドシートに寝ながら車の下に潜るなんて、並大抵の覚悟じゃできないです。
その後も山の天気は変わりやすく、雨が強くなったり、風が吹いたりなど環境が変わりつつも、Leg1は最終的にクラス4番手で走り終えました! 午前のループとなった各コースは雨の影響で路面が荒れやすく、長尾選手も前走車の作る深いわだちの攻略に苦労していたみたいです。でも無事にサービスに帰ってきてホントよかった……。
車両をパルクフェルメに入れたあとは……そう、夕ごはんです! 「北海道と言えば海鮮は外せない!」と、強く! 強く! 私が希望すると、チーム監督は「寿司、焼肉で、また寿司なの……?」と、ぼやきながらも快く了承。やはり北海道のお寿司は美味しすぎて、翌日へのやる気も更にレベルアップです。
Leg2はサスが破損するも修復して3位表彰台!
迎えた7月7日、Leg2。この日も雨が降ったりやんだりと、昨日と変わらない天候でした。体感温度はさらに下がっていたように感じます。
この日、前半のアタックでサスペンションに損傷があり、サービスでの修復作業が必要となりました。サービスにマシンが帰ってきてすぐ、それぞれの役割で情報共有や連携をしているところを間近で見ていて、ラリーはチームみんなで戦っているんだ……とさらに実感。チームの真剣な姿が本当にカッコよかったです。
懸命な作業の結果、無事マシンは復活して最後のセクションに向かいました!
後半のアタックでもタイムをキープし続け、長尾選手と尼子選手の安定した走りで結果はなんと………、表彰台3位となりました!
初の全日本ラリー挑戦で初の表彰台と、素晴らしい結果でチーム皆で大喜びです。チームの皆で勝ち取った表彰台に、レースクイーンである私も一緒に立たせていただけたことが本当にうれしかったです!
私自身初めてのラリーで、タイムの見方やサービスでの作業内容など分からないことだらけの中、チームの皆さん全員が優しく1つ1つ教えてくださいました。ラリーはチームスポーツ。私もそのチームの一員として思っていただけて本当に誇らしい気持ちになりました。
ここからもっとラリーを理解して、近くでチームの応援を届けていきたいなと強く思いました!
次回、ウェルパインモータースポーツとしての出場は7月20~21日に行われる2024年JAF北海道ラリー選手権Rd.4「EZO SUMMER RALLY 2024」です。ドライバーは今回と同じく長尾綱也選手、そしてコドライバーはラリー初参戦の岩本佳美選手のコンビでの挑戦となります。
私、ねぎしおも再び北海道へ応援に駆けつける予定です! 今回は食べられなかった北海道グルメにも挑戦しちゃおうかな? 今後の活躍にもご期待ください!
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