雄大な北海道の大地で
今年最大の激闘が始まる!
全日本ラリー選手権Rd.6「丹後半島ラリー2012」にて、13本のスペシャルステージすべてでトップタイムを記録してクラス優勝したメロンブックスインテグラ(メロン号)。この結果、ドライバーズポイントを42.5ポイントとしてシリーズ2位に浮上。そしてチームは、いよいよ今年最大の勝負どころとなるビッグイベント、第7戦「RALLY HOKKAIDO」をむかえる。
北海道帯広市を起点に、十勝平野の各所をめぐる総走行距離1000km超の行程が組まれたRALLY HOKKAIDOは、全9戦が組まれた全日本ラリー選手権の中でも、群を抜いて長距離を走る耐久イベントだ。FIAアジア=パシフィックラリー選手権(APRC)との併催で開催されるこの大会は、スペシャルステージ(SS)距離だけを見ても全18本221.46kmと、他のイベントの総走行距離にも匹敵する。
コースは北海道らしい雄大な牧草地帯を駆け抜ける超高速ステージから、深い森の中を縫うように走る低速ステージまで千差万別。路面は比較的柔らかい場所が多く、最大で90台ものマシンが走るために、全線にわたって極めて路面状況が悪くなる。あらゆるシチュエーションに対応できる幅の広いセッティングと、それを最後まで発揮できる高い耐久性を両立しなければならない、国内でも最も完走が難しいイベントとして知られている。
2009年から毎年このイベントに参戦しているメロンブックスラリーチャレンジ(MRC)だが、マシンがホンダインテグラRとなって以降はRALLY HOKKAIDOで完走した実績が無かった。2010年はデイ2が始まって早々にミッショントラブルで、そして2011年はデイ1で転倒、それを修復して再出走したデイ2でもドライブシャフト破損によりストップ。2年続けてリタイヤの憂き目にあっている。
そして、インテグラRでの挑戦3年目となった今年は、これまで蓄積したデータをフル活用してインテグラRに対策をほどこし、絶対完走を旗印に帯広へと乗り込んだのだ。なにしろ、走行距離の長いRALLY HOKKAIDOでのポイント係数は2.5倍、完走するだけでも高得点が期待できる。2008年以来のシリーズチャンピオン奪取を狙う今年のMRCとしては、ここを何としても走りきらなければならない理由があった。
現在、ランキングトップのBOOBOWブーン(村田康介選手/平山真理選手組)と2位のメロン号との差は12.5ポイントで、その差はまだまだ大きい。もし、今回の北海道戦でリタイヤすれば、たとえ今年の残る2つのターマック戦でどちらもフルポイント優勝したとしても、最終的に追いつくことができなくなってしまうのだ。そして、今年の開幕戦から全日本ラリー選手権に投入されたトヨタ86の進化のスピードは著しく、ことグラベルイベントに関してはトップクラスの速さを叩き出すようになっている。ライバルは非常に多い。
ただでさえ、マシンの耐久性が他よりも一歩劣るMRCとしては、国内最長の距離を走るこの北海道戦を勝負どころとするのは絶対に避けたいところだった。だが、前半戦で獲得したポイントが予想よりも下回ったために、このイベントもまた京都戦と同じく「背水の陣」でのぞむことになってしまった。この全日本ラリー選手権最難関のRALLY HOKKAIDOで、絶対に最後まで、しかも1つでも高い順位で走りきり、1点でも多くのポイントを獲得しなければならない!
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