あのクルマに乗りたい! 話題のクルマ試乗レポ第383回

ハッチバックの定番「ゴルフ」の新型はデジタル化と電動化でさらに乗りやすくなった

文●大音安弘 編集●ASCII

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ゴルフ

◆デジタル化と電動化になった新型「ゴルフ」

 輸入車のド定番といえば、やはりドイツが誇るスタンダード、フォルクスワーゲンの「ゴルフ」。時代によっては、お手頃に感じるグレードもありましたが、2021年6月にフルモデルチェンジモデルした8代目ゴルフ(通称ゴルフ8)の価格帯は、GTIやRなどを除く5ドアハッチバックで、334.2~443.2万円となかなかのお値段です。そこで、最も身近なゴルフとなる1.0L eTSIエンジンを搭載するエントリーグレード「Active」シリーズに注目してみました。

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 ゴルフ8のポイントは、「デジタル化」と「電動化」。デジタル化は、全車にフル液晶デジタルメーター「Digital Cockpit Pro」を搭載し、その隣にタッチスクリーンを備えたコクピットによる、先進的な空間と機能性の向上。その中には、先進安全支援機能の充実化も含まれています。さらにガソリンの標準グレード搭載エンジンが、フォルクスワーゲン初となる48Vマイルドハイブリッド仕様(48Vの駆動用モーター搭載で出力控え目な形式)となりました。

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 エクステリアは、従来型となるゴルフ7の面影の感じるゴルフらしいもの。くの字デザインの幅広いCピラーは伝統的なアイコンとなっています。最新のゴルフ8では、ヘッドライトとフロントグリルが薄型となったため、顔つきがよりシャープに。

 全車がLEDヘッドライトになり、視認性が向上しただけでなく、フロントグリルを横断するストライプのライトデザインを加えることで、光による先進感も演出されています。同じくLEDとなるテールランプは、薄型デザインとすることで、ワイド感を演出していますが、決して多くなったわけではありません。

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 ボディーサイズは、全長4295×全幅1790×全高1475mmと、日本の道路事情でも扱いやすい大きさはキープ。先代比で全長こそ30mm拡大していますが、逆に全幅がマイナス10mm、全高がマイナス5mmとなっています。ワイドとなることが多い最新型車だけに、キープサイズは評価すべきポイントでしょう。

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◆デジタルメーターとタッチ操作でシンプルに

 インテリアは、前述のようにデジタルメーターとタッチスクリーンを中心にした最新仕様のコクピットに。2枚の画面の距離が近づき、センターコンソール周りのボタンも削減されています。エアコン温度調整や音量以外の機能は、タッチスクリーン上で操作するようになりました。もちろん、ステアリングにあった音量やチャンネル変更ボタンなどは維持されているので、運転中の必要最小限の操作には支障がない設計といえます。

 驚くべきは、シフトレバーの小ささ。他社を含め、シフトレバーが電気式となったことで、ATシフトのメカ機構不要に、マニュアル操作もパドル操作でできることから、こんなに小さくなってしまいました。しかしその分、運転席周りが広くなったようにも感じます。

 もちろん、水分補給に必須のカップホルダーは維持されているので、ご安心を。またスマートフォンとの接続や充電に必要なUSBソケットは、Type-Cが標準となり、その点も時代の流れを感じさせます。

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◆シートの座り心地の良さは継承

 良い意味で変わらないなぁと思ったのが、シートの完成度。歴代フォルクスワーゲンが多くの人に支持されるのは、このシートのデキの良さにもあります。座り心地が良く、身体をしっかりと支えてくれる。そして、アナログ式でも細やかなシート調整ができることなどが挙げられます。デジタル感を打ち出しつつも、伝統の質実剛健さのある作りなので、良い意味で派手さはなく、誰でも親しみやすく、快適な空間であることも伝統通りです。またラゲッジスペースは、標準時380L~最大1237Lを備えています。

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◆1リッターだけど性能も燃費も良いエンジン

 電動化されたエンジンは、エントリーグレードだとさらにサイズダウンされ、なんと1.0L 直3DOHCターボエンジンに。さすがに小さすぎるのではと思いますが、最高出力110PS、最大トルク200N・mと実用車としては十分な性能を発揮します。さらに48Vマイルドハイブリッド機構(13PS/62N・m)の電動アシストで、燃費は18.6km/L(WLTC)と経済的になっています。

 意外かもしれませんが、これでも従来の1.2L TSIエンジン(1.2L 直4DOHCターボ)よりも性能も燃費も良いのです。トランスミッションは従来同様に、俊敏な変速を得意とする7速DCTとなります。

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 大人しい雰囲気のゴルフですが、走り出せばしっかりしたボディーと足回りによる、ドイツ車らしい走りが味わえます。刺激こそ薄めですが、良い機械であることを実感させるもの。発進と加速では、マイルドハイブリッドによるアシストがあるので、スムーズかつ伸びやかな走りを見せてくれます。

 動きはより軽快さが感じられますが、実は先代ゴルフよりもショートホイールベースになったため。新型のゴルフ8から、ハッチバックとワゴン「ヴァリアント」が別ボディーとなったため、ハッチバックの強みを走りにも活かせるようになっているのです。体をしっかりと支えてくれるシートとインフォメーションに優れるステアリングは、ドイツ車に乗る満足感も与えてくれます。

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◆スイッチの誤動作をしやすいことが欠点

 もちろん、残念な部分もあります。エアコン温度やオーディオのボリュームなどのショートカットキーが、ダッシュボード上に備わっているのですが、静電スイッチで操作しにくいことやハザードボタンを押す際に周囲の静電スイッチを誤作動させてしまうなど、新しい機能がイマイチなのです。

 さらにナビゲーションシステムが高価なのに、日本では使いにくい点も上げられます。ゴルフらしい走りとシンプルな装備の「Active」シリーズをオススメしたくなるわけです。

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【まとめ】必要な装備と価格のバランスで
エントリーグレードがオススメ

 個人的には、必要な装備はしっかりと押さえた最もお安いエントリーグレード「eTSI Active Basic」(334万2000円)が一番お買い得ではないかと。唯一欲しいと思う装備は、スマートキーくらい。しかし、なくても困るわけではありません。ちなみに、ひとつ上の「eTSI Active」は、スマートキー仕様が標準です。ほかの装備を含め、納得できるならそちらも有りですが、24万円ほど高くなります。

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 先進機能も含めて、不足はない「eTSI Active Basic」は、伝統の質実剛健さを最も感じられるゴルフらしい仕様であり、そのシンプルも愛せるのではないかと思うのです。

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