上品だけど走りをイメージさせるエクステリア
先に内装の話をしてしまったのですが、エクステリアをチェックしましょう。「なんかイイモノ感が漂う雰囲気ですね。だれが見ても高そうなクルマだと思うんです。でも上品だから嫌味さがないですね」ということで好印象の唯さん。隣に立ってもらうと、これがまた似合うわけで「お似合いですね。なんかお嬢様って感じがします」と、筆者は思わず心の声がダダ漏れに。唯さんに聞こえてしまったのですが、まんざらでもないご様子。
「車はイケメンが好き」と公言する唯さん。比較的角ばったライトのクルマがお好みなのですが、ポルシェとアルピーヌは別のようで「この顔はいいですね」とニッコリ。
「羽根のないスポーツカーはスポーツカーとは言わない」とも公言する唯さん。ですがアルピーヌは別のようで「このリアの造形はすごく綺麗ですね。少しくぼんでいる感じがオシャレでエレガントです。あとさり気ないトリコロールもいいですね」とのこと。ちなみに走りに特化したモデルであるA110Sをチョイスすると羽根がついてきます。
今回試乗するグレードは、以前はリネージという名前で、ノーマルグレードとの外観の差はホイールだけだったのですが、MC後からはホイールのほかに、リアにGTのエンブレムがつくようになりました。「なんか黒いところから結構音がするんですけれど」と指摘する唯さん。ここにラジエーターかインタークーラーがあるようで、エンジンを止めても結構な時間ファンが回転し続けます。
荷室をチェック。すると、ボストンバッグ1個入るかどうか程度の広さに言葉を失う唯さん。さらにこの中には車検証やら三角板などが入っているため、さらに載る荷物が少ないのです。とりあえず、唯さんのバッグを入れていっぱいになったラゲッジを閉めました。ちなみにエンジンルームが近いので、荷物がほんのり温かくなったりします。生モノやチョコレートなどを入れるのは控えた方がよさそうです。
ラゲッジはフロントにもあります。ですがこちらは床面積はソコソコあるのですが、今度は床が浅く。あまりの荷室容量の少なさに「FRにしてリアに荷室を作ればいいのに」などと、冗談なのか本気なのかよくわからない事を言い出す唯さん。気持ちはわからんでもないです。でも、オシャレには多少の我慢が必要なんです。
走りはいいが、後方視界の狭さが気になる
では走りをチェックしましょう。まずエンジンをかけるわけですが、カードリモコンを持ってイグニッションボタンを押してもエンジンはかかりません。「いろいろと独特ですね。にしても、どうして助手席側なんですかね? 運転席側にすれば近くていいのに」。まぁ、オシャレには(以下略)。
まずはノーマルモードから。「結構外から漏れ入る音が大きいですね」と唯さん。その一方で「後ろからエンジンの音が聴こえる! これはテンションが上がりますね」というわけで、ミッドシップ特有のレーシング世界を感じ取り始めた様子。「まず乗り心地がいいんですよ。スポーツカーらしさは十分あるんですけれど、足がよく動く感じ。地面に足がしっかりついていて、怖さが少ないんですね。コーナリングした時に、自分を中心に回っていくという感覚が面白い!」と、ミッドシップ特有の世界とアルピーヌ特有のフィールを楽しんでいるご様子。
後方視界には不満も。「ルームミラーから見える後方視界の上下幅が狭いですね」というように、幅はそこそこあるのですが、見える範囲はかなり狭いのです。SUVのように高い位置にライトがある車両では、その光がルームミラーに直撃することはないものの、遠方の視界を見るのは難しそう。ワイパーはないのでコーティングをしないと雨天時はほとんど何も見えません。
また、斜め後ろの視界もかなり狭いです。ですので左側のバックミラーは車体の後部が入るように念入りに調整した方が望ましいでしょう。
「パワーは必要にして十分というか、コントロールできる範囲です。アクセルを踏むとシートに体が張りつくという感じはないのですが、逆にありすぎると踏めないので、これくらいが丁度いいんでしょうね。ボディーサイズといい、このクルマは日本の道に合っていると思います。これ以上は多分、面白くないんですよ」というわけで「私、コンパクトなスポーツカーが好きなので、このクルマはとてもイイ1台だと思います」とニンマリ。
そこでお楽しみのSPORTモードをポチッ。排気音が低くなったほか、アクセルを踏み始めた時に聞こえていた「ゲロゲロ音」に加えて、アクセルオフ時に「バンバン」とブリッピング音まで聴こえるように。この音を聴いて喜ばない車好きはいないわけで、唯さんも満面の笑み。「これは楽しいですよ。アクセルのツキも鋭くなりましたし、パワーも上がったような感覚があります。これですよこれ」。とにかく楽しそうで何よりです。
乗り終わって「アルピーヌ A110、いいですね。ちょっとクセがありますけれど、慣れてしまえば気になりません」と笑顔の唯さん。「できれば、これでオープンカーだったら最高ですね」と、オープンカー好きの唯さんはない物ねだりをしてみたり。そうなんです。ポルシェにあってアルピーヌにないのは、オープンモデルなんです。構造的に難しそうですが、ルーフだけを着脱させるタルガトップならできるのでは?
さて、実際に街乗りをしてみてイイなというのは、スポーツカーだかろいって、気難しいところが少ないところでしょう。というのも、意外と最低地上高は高く、さらにフロントバンパーが結構上がり気味なので、ガソリンスタンドなどでバンパーを擦る心配が少ないのです。ただ、気を付けなければならないのは、駐車場の石突き。これはスポーツカーあるあるなのですが、バンパーが下まであるため、うっかり石突きにガリっとしてしまうかも。バックカメラで見えなくなった状態で上の写真の位置になります。ご参考になれば幸いです。
そんなアルピーヌ A110の2021年の世界新車販売台数は2659台。ちなみに2021年の国内販売台数は88台なのだとか。もっと売れてもいいクルマだと思いますし、自分もその1台になりたいと、久々に触れ改めて思いを強くした不肖でした。
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