BMW 3シリーズがスポーツセダンのベンチマークと呼ばれる所以
フルモデルチェンジしたニュー「BMW3シリーズ」の、日本での発売が3月9日よりスタートした。それに合わせるように3月上旬にメディア向け試乗会が開催され、ハンドルを握る機会を得た。そこでインプレッションとあわせて新型3シリーズの内容を紹介しよう。
BMWの3シリーズは、自動車業界の人間にとっては特別なクルマだ。古くから「スポーツセダンのベンチマーク」と見なされてきたのだ。超えるべきライバルとして他メーカーから研究され、ユーザーやメディアにとっては“良いスポーツセダン”の基準となっていた。そうした自負はBMW自身にもあるようで、メディア向け試乗会ではBMW側から「PRIDE of 3」という言葉が発せられていた。
3シリーズは1975年の第1世代から、これまで6世代をかけて世界累計1500万台以上を販売してきた。ビジネス的にもBMWを支えており、失敗することは許されない最重要モデルでもある。
そんな新型3シリーズの特徴は、「新世代デザイン」「AIを活用した最先端インフォテイメント」「最先端の運転支援システム」「新プラットフォームによる進化した走り」となる。より低く、よくアグレッシブになったキドニー・グリルが新世代デザインの特徴で、これから登場するBMWの新型モデルにも、続々と採用されることになるものだ。
スマホのような音声アシスタントを初採用
「AIを活用した最先端インフォテイメント」とは、BMWとして初採用の「BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタント」のこと。スマートフォンのように会話で指示ができるというもの。「OK BMW(オッケー、ビー・エム・ダブリュー)」がデフォルトだが、呼びかける言葉は好きに変更できる。何でもできるわけではないが、カーナビの目的地設定やエアコン操作などが可能だ。実際に試してみると、やや反応の遅さは気になるものの、認識率は高く、イライラすることはなかった。
メーターはデジタルディスプレーが日本仕様では標準となる。表示されるデータが本当に必要なものだけに厳選され、さらに速度やエンジン回転数を枠の外側に配置するなどの工夫があり、視認性が高いのも特徴だ。インテリアのディティールはモダンでハイテクではあるものの、モニター類がドライバーを向くなどのレイアウトはBMWの伝統的なもので、旧来のBMWオーナーであれば、なじみやすいものだろう。
「最先端の運転支援システム」は、高性能3眼カメラを採用した最新のシステムのこと。新たに加わった機能は少ないが、レーンキープ走行の精度アップなど、システムの洗練を感じることができた。ちなみに新たに加わった機能は「リバース・アシスト機能」だ。これは直前に走ったルート約50mをシステムが覚えており、自動で同じルートをバックで戻ることができるというもの。細い路地や狭い駐車場などを、突然にバックで戻ることになったときに、大いに助けになる機能である。
こうした最新のインフォテイメント系や運転支援システムの搭載は、新型3シリーズの大きな魅力。しかし、これらの機能はケーキでいえばデコレーション部分にすぎない。過去に3シリーズが「スポーツセダンのベンチマーク」と見なされたのは、デザインや装備品が良かったからではない。走りが素晴らしかったからこそ、スポーツセダンの見本とされたのだ。
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