Xeon 5500搭載サーバ&ワークステーション大集合 第4回
省電力とハイパフォーマンスを両立するXeonのパワーを活かせ
今導入するならこれ!Xeon 5500番台搭載サーバ【第1弾】
2009年04月22日 09時30分更新
4月6日にインテルが発表した新しいサーバ/ワークステーション用CPU「Xeon 5500番台」を搭載する製品が、各社から登場している。いったいどのような製品があり、何が違うのか。第1弾はXeon 5500番台の復習とともに、NEC、日本ヒューレット・パッカード、日本アイ・ビー・エムなどのサーバを紹介していく。
Xeon 5500番台は、開発コード名「Nehalem(ネハレム)-EP」と呼ばれていたCPUで、デュアルプロセッサ構成に対応する。これまでの「Xeon 5400番台」などが採用するアーキテクチャ「Coreマイクロアーキテクチャ」ではなく、Corei7と同様の「Nehalemアーキテクチャ」を採用するまったく新しいCPUだ。
Xeon 5500番台の特徴の1つが、一部製品を除き4つのコアを搭載する点だ。加えて、1つのコアを2つのコアとして利用する「ハイパースレッディング」に対応しており、デュアルプロセッサ構成の場合、
4(物理コア数)×2(ハイパースレッディング)×2(デュアルプロセッサ)
で、合計16コアの構成となる。
またXeon 5500番台では、別のチップセットが担当していたメモリコントローラをCPUに内蔵し、各コアで共有して使うL3キャッシュを8MB(一部4MB)内蔵している。他にも、処理の負荷に応じて、動作周波数を標準値より向上させる「ターボ・ブースト・テクノロジー」の搭載など、パフォーマンスを向上させる様々な工夫がなされている。
製品名 | 動作周波数 | TDP | L3キャッシュ | ターボ・ブースト | ハイパー・スレッディング | 物理コア数 | 論理コア数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
W5580 | 3.20GHz | 130W | 8MB | ○ | ○ | 4 | 8 |
X5570 | 2.93GHz | 95W | |||||
X5560 | 2.80GHz | ||||||
X5550 | 2.66GHz | ||||||
E5540 | 2.53GHz | 80W | |||||
E5530 | 2.40GHz | ||||||
E5520 | 2.26GHz | ||||||
L5520 | 60W | ||||||
E5506 | 2.13GHz | 80W | 4MB | × | × | 4 | |
L5506 | 60W | ||||||
E5504 | 2.00GHz | 80W | 8MB | ||||
E5502 | 1.86GHz | 4MB | 2 | 2 | |||
注●W:ウルトラハイエンド、X:ハイエンド、E:メインストリーム、L:低電圧版 |
パフォーマンス向上だけでなく、省電力化もXeon 5500番台の特徴だ。未使用のモジュールへの電力供給の停止や、スループットに応じたシステム電力消費の制御などの機能も搭載する。これにより、アイドル時の消費電力50%削減など、大幅な省電力化を実現している。2005年発売のシングルコアXeon搭載サーバ184台を21台のXeon 5500番台搭載サーバに置き換えると、同じパフォーマンスでありながら電力コストが約92%の削減となり、8ヶ月で投資を回収できるという。
各社のXeon 5500番台搭載サーバ
それでは、実際にXeon 5500番台を搭載しているサーバ製品を見ていこう。第1弾は、NEC、日本ヒューレット・パッカード、日本アイ・ビー・エム(以下、日本IBM)の製品だ。
(次ページ、「独自の省電力技術を搭載するNECサーバ」に続く)
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