維持費/ランニングコストともにタイカンの方がオトク
EVの充電ポートは、パナメーラは欧州PHEVの常といえる通常充電のみ。カイエンは急速と通常充電に対応します。搭載するバッテリー容量はパナメーラが17.9kWh、タイカンが93.4kWhで、満充電時のEV走行距離はパナメーラは56km、カイエンは400km。
それでは少し計算してみましょう。まずは充電時間から。「必要とする充電量(kWh)÷充電器の出力(kWh)」で、おおよその充電時間は求められます。家庭充電が3kWhとすると、パナメーラが約6時間、タイカンが約31時間となります。続いて電気代は1kWで27円14銭(東京電力・夏季)ですので、パナメーラが485円81銭、タイカンが2534円88銭。パナメーラの方がオトクに見えますが、ガソリンタンク容量は80Lで、しかもハイオク専用です。都内は180円前後ですから(今後値上がり予定)、満タンで約1万4400円。
これで何km走るのか? というと、パナメーラは電池があれば10km/hは行くので、ざっくり800km。これはタイカンが1充電で走れる400kmの倍。よって40Lのハイオクガソリン7200円+電気代485円の合計7685円とすると、同じ距離を走るコストを考えると、5000円ちょっとのタイカンの方がオトクです。
ちなみに急速充電はというと、90kWの急速充電は最初の5分が385円、以後1分あたり77円ですので、30分充電すると2310円。これで満タンになればいいのですが、充電されるのはおそらく30~40%程度。2回連続で急速充電したとして4620円。急速充電でもガソリンと比べてオトクといえそうです。
もちろん細かい条件次第でコストも変わります。さらに税の優遇処置に関しては毎年変わるので、ここでは言及しませんが、BEVの方が優遇される傾向にあります。さらにエンジンオイルの交換は不要ですので、ランニングコストの安さも見逃せません。エンジンオイル交換費用が不要なのは大きなメリットといえそうです。ポルシェ指定のオイルと工賃で数万円はしますので。
インテリアも使い勝手も異なる
フロントフードを開けると、2台の差はいっそう明確になります。
パナメーラのフロントには最高出力330PS、最大トルク450N・mを発生する2.9LのV6ユニットが姿を現します。モーターを含めたシステム出力は462PS/700N・mという十分なもの。
タイカンはというと、84Lのラゲッジが姿を現します。奥行きはかなり深く、ショッピングセンターで買い物をした時には便利です。
ちなみにタイカン・ターボSのパフォーマンスは、最高出力761PS、最大トルクにいたっては1050N・mとハイパーカー顔負けのスペックなのです。
リアのラゲッジはパナメーラが403L、タイカンが407Lと、どちらも十分すぎますが、わずかながらタイカンの方が床の落ち込みが少ないよう(高床)で、使い勝手はタイカンの方がよいかも。決定的に異なるのは底板を開けた時に、充電ケーブルが出てくるか否かということ。
運転席もチェックしてみましょう。タイカンの方が登場した年代が新しいゆえ、物理スイッチを極力排した近未来的であるということ以外、どちらもポルシェらしい、ラグジュアリーでスポーティーに満ちた空間です。
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