ディーゼルが活きる高速燃費に驚愕!
このデリカD:5、走ってみるとどうなのでしょうか?
オフロード志向に加えてデリカD:5を唯一無二とするもう1つの要因が、ディーゼルエンジンです。約2.3リッターのターボディーゼルで、排気ガスのクリーン化にはAdBlueという技術を用いています。つまりは尿素です。これはヨーロッパ車のディーゼルエンジンでの排気ガスのクリーン化にも使われる技術で、グローバルスタンダードとも言えます。
出力は107kw(約145PS)ほどですがトルクは380Nmもあり、ガソリンエンジン車で言えば4リッタークラスのトルク。このことがディーゼルの特徴を活かした非常に運転しやすいエンジンにしているのです。発進時や追い越し加速時のエンジンの扱いやすさは秀逸で、特に高速道路での追い越し加速ではどんな状況からアクセルを踏んでも希望通りの加速感を発揮してくれます。
今回は鈴鹿サーキットまでこのデリカで向かったのですが、新東名高速道路の制限速度120km/h区間でも一切のストレスもなく、快適な走行ができました。売れ筋のミニバンよりも一段高いアイポイントは遠くまで見渡すことが可能で、しかもシート自体が芯のしっかりとした骨格にソフトな表布というかなりデキの良いものとなっているために、往復1000kmを超えるドライブでも疲労感が少ないのが印象的でした。
そして驚きはその燃費! デリカD:5はオフロード性能も担保されるヘビーデューティーな構造のため、車重が2tに迫る勢いのミニバンです。だからこそディーゼルのトルク特性が活きるわけですが、そのディーゼルエンジンはガソリンに比べて理論上では熱効率が高いとされています。
実際に1000kmオーバーの走行距離の平均燃費が、1リッターあたり15kmという数値を出しています。これは「エクリプスクロス PHEV」の途中無給油無充電での400km高速道路走行時の高速燃費、1リッターあたり14.6kmを軽く上回っていました。昨今の原油高を考えると、ガソリン価格よりも1リッター当たり10~15円安いディーゼル燃料である軽油の価格も魅力的です。
長距離を移動すると言うことに関しては、圧倒的に優位な立場のディーゼルエンジン。今回は燃費を意識せずにごく普通に走るということで計測した燃費ですが、燃費に対してもう少し慎重に運転すればもっと好燃費を出すことも可能でしょう。デリカD:5の燃料タンクは60リッターなので、もしかした往復1000kmの全行程で無給油も可能だったかもしれません。
メーカーは違いますがバイオディーゼル燃料でスーパー耐久に参戦し、カーボンニュートラルにおけるディーゼルのあり方を研究するメーカーもあります。食用油の廃油を回収してディーゼル燃料とする社会実験もありましたし、微生物由来の炭化水素を生成しバイオマスによる代替ディーゼル燃料を作るという企業も出てきています。ディーゼルエンジンは現時点での内燃機関の中では最も燃料に対する多様性を受け入れるエンジン形式と言え、これらの代替燃料が本格化すればディーゼルもカーボンニュートラルとなりうるのです。
つまり、ディーゼルエンジンにはまだまだ果てしない未来の可能性がある、と言えるでしょう。
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