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新車を買った情報2022 第94回

この世にジムニーさえなければ、こんなに悩むこともなかったのに

2022年02月20日 18時00分更新

文● 四本淑三 編集● ASCII

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雪道に強そうで強くないのがダメ

 ジムニーが欲しい1番の理由は、除雪車が入っていなくても多少の積雪であれば進めてしまうこと。これは200mmもある最低地上高のおかげ。そして普通のクルマならスタックしそうな状況でもへいちゃらで、仮にスタックしたとしても脱出はたやすいこと。なにより強力な四駆のトラクションとブレーキLSDは武器になります。

 ただし、これは厳しい路面状況における低速域での話。一般的に言って重心の高いクルマは横転のリスクが高い。それに氷雪路が続いたと思えば、乾燥したアスファルトが顔を出すこともある。舗装路を四駆で走ると曲がらない上に駆動系に負担をかけますから、FRに切り替えなければならない。そうした日常的な場面では、ジムニー のパートタイム式よりセンターデフがあって適当にトルク配分をしてくれる方式、いわゆる「生活四駆」のビスカスカップリング式の方が便利だったりします。

 ジムニーのありがたみは、余程ハードな状況でなければ感じられないかもしれません。そして、そのハードな状況において、極めてシリアスに、まったくもってダメだと言いたいのは、リアフォグランプの設定がないこと。私は三本和彦御大の三角窓並みの執拗さでもって、これを訴えていきたい。

 ロードスターもそうでしたが、ジムニーも海外仕様ならリアフォグが設定されています。なぜそれが国内仕様にはないのか。ロードスターでケチっているマツダですら、CXシリーズのAWD仕様には国内向けにもリアフォグを設定しています。

 SUVより過酷な条件で使われるだろうジムニーシリーズには、必須の装備であるはず。雪が降ったらアテにならない自動ブレーキより、リアフォグの方がよほど安上がりで安全に寄与するはず。スズキの偉い皆さん、よろしくご検討ください。

 そしてここまでダメなところをあげつらってもなお、まあ面倒だけどリアフォグくらい自分で付けようかな、などと考えてしまうタイプのクルマだから本当にダメ。なんでこんなダメなクルマを好きになってしまったのでしょうか。

 それではまた。

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