「あらっ、お前その変なクルマどうした?」
「おいおい、何を言っておるのか、新型ホープスターだろ」
「ホホ、ホープスター?」
「1年半待ちって言われたけど、MTのせいか結構早く来たんだよなー。羨ましいか?」
「はーっ? ホープ自動車はもうとっくにないだろ。ジムニーはどうした?」
「なんだそれ?」
「スズキの四駆だよ。お前が欲しかったやつ」
「そんなクルマ聞いたことないよ。それにもうスズキはキザーシで高級ブランドになっちゃったからな」
「キ、キザーシ……高級ブランド?」
「昔は ”カネはなくてもマイティーボーイ♪” ってなもんで貧乏人の味方だったのに、レクサスみたいに天下取っちゃうとはな。スズ菌持ちとしては嬉しい限りだが」
「(マジで何を言っているんだこいつ……)」
「あとな、お前、いっぺん診てもらった方がいいぞ」
イマジン・ノー・ジムニー。
ビートルズが存在しなかった世界を描いた「イエスタデイ」という映画がありましたが、もしジムニーの存在しない世界があるとすれば、こんな感じかも知れません。
新車を買いたい情報2022、私は四本淑三です。本日の話題の中心と致しますのはジムニーのない世界におけるクルマ選び。前回は納期が長すぎるジムニーの替わりを探そうと、四輪駆動で最低地上高180mm以上の国産現行生産車をリストアップしてみました。
それで分かったのはジムニーの特異さ。どうにかジムニー抜きで考えたいものですが、やはり替わりは効きません。どうしても気持ちが引き戻される。そして気が付くと即納可能な、こんな物件が届いていたりするからいけません。
接着剤も塗装も不要なアオシマの「ザ・スナップキット」。ディテールがステッカーで再現できるところなんか、プラモから長く離れていたおじさん向きですが、ちと小さ過ぎやしませんかねぇ、このステッカー……。
もとい。それに納期が長いのはジムニーだけではありません。昨今の情勢による部品供給の滞りから、各社納期が伸び始めている。もし次の冬に間に合うよう四駆が欲しいというなら、そろそろ車種の目星を付けて行動に移らないと間に合わないかも知れません。
そこで価格帯別に「200万円未満」「200万以上350万円未満」「350万円以上」と3つのクラスに分け、ジムニーのない世界で生きるためには何を選ぶといいのか。私なりに考えてみました。
さあ、それではジムニーのない世界を想像してください。この行から先にはもう全然、まったく完璧に、1ミクロンたりともジムニーなんてありません!

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