モーターならではのトルクの太さで
重いボディーでも軽々走れる
PHEVシステムは、エンジンよりもモーター駆動を主とするのですが、それゆえの静寂さとトルクの太さという美質はエクリプス クロス(PHEVモデル)にも引き継がれています。前からも後ろからもモーター音は聞こえるのですが、気になるほどのことはありません。バッテリーの蓄電容量が多い時は、ほとんどエンジンが動くことはなく、街乗りはいたって静か。
ツインモーターによるパワフルな走りは、街乗りはもちろん、高速道路の合流などでも不満ナシ。アウトランダーPHEVの重厚さとは異なり、エクリプス クロス(PHEVモデル)は軽やかさを主とするもので、重たいボディーとは思えない軽やかな反応の良さに心がときめきます。さらにパドルシフトで回生量を減らしていくと、軽やかさはより増す印象。アウトランダーPHEVとの明確なキャラクターの差はここにあるようです。
お楽しみのターマックに変更すると、最初は最も回生量が多いB5に設定されていました。その状態でも思わず声をあげてしまうほど、アクセルペダルの動きにクルマがダイレクトに反応します。一般的なスポーツモードよりも、かなり過激なセッティングに思わず頬が緩みます。さらに回生量を下げていくと、まさに「かっ飛ぶ」のひと言。その昔、三菱自動車から280馬力の強心臓が与えられた「パジェロ・エボリューション」という車がありましたが、エクリプス クロス(PHEVモデル)は、その現代版と言ってもいいかも!?
エクリプス クロス(PHEVモデル)は、いわゆるワンペダル動作に対応しておらず、当初「街乗りだとワンペダルの方がいいんだよなぁ」と思っていたのですが、ターマックモードに触れて、三菱自動車はドライバーに「積極的に運転を楽しんでほしい」という意思から、採用を見送ったのだと感じた次第。ターマックモード、凄いです!
さて、アクセルをバンバン踏んで走れば、気になるのはバッテリー容量の低下……。するとクルマは走行中に充電を開始します。エンジン音が聞こえるのかなと期待したのですが、ほとんど認識することはできません。秀逸なのが速度が落ちるとエンジンが停止し、また一定の速度に達するとエンジンが動くという点。つまり運転手以外、エンジンが動作しているのかはわからないのです。とはいえ、あまり充電量が増えないので、チャージモードをポチっとすると、今度は停止時でもエンジンは作動。さすがに停止時にエンジン音は聞こえるのですが、振動が伝わることはありません。
高速道路で運転支援をチェック。残念ながら車線維持機能がついていない点は残念ですが、アダプティブクルーズコントロールを使うと、渋滞はラクラク。あるとないでは疲労度が大違いです。さらにモータードライブですので、振動も少ないばかりか、停止時にアイドリングストップが作動し、また始動して、というショックもないのも美質。実に快適な渋滞ライフ(?)が楽しめます。
燃費ですが、チャージモードで走行すると約10km/L程度、通常ですと13km/L以上を記録しました。ECOモードにすれば、もう少し伸びるのかなと思います。ちなみにカタログ上ではWLTCモードで16km/Lなので、このクラスのSUVとしては低燃費な1台ではないでしょうか。それにしてもエネルギーモニター画面の項目が多すぎて、一体何が何やら……と。これも三菱らしさなのかなと、思わず苦笑してしまいました。
手厚いエコカー減税が受けられる
近年、三菱のPHEVというと、走りや動力性能よりも「災害時に役立つ」という印象が強かったと思います。ですがエクリプス クロス(PHEVモデル)は、久々に走りについて話ができる三菱車といえそう。そして「EV車はいいけれど、充電が……」という問題に対して、PHEVシステムは現時点で最良の選択肢であると、改めて思った次第です。
しかもエクリプス クロス(PHEVモデル)には、政府や自治体の「GoTo脱炭素車」キャンペーンを受けることができます。具体的には、国から22万円の補助金が出ますし、さらに東京都の場合、30万円の助成金をうけることができます。しかも政府は補助金の額を40万円へとひきあげる方針とのこと。エクリプス クロスのガソリンモデルより130万円高いPHEVモデルですが、70万円も補助が受けられるのなら、選ばない理由はないのでは? そのようなGoTo脱炭素車キャンペーンがなくても、エクリプス クロス(PHEVモデル)の高い完成度なら、誰が乗っても「買ってよかった」と満足できるクルマだと断言したいと思います!
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