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あのクルマに乗りたい! 話題のクルマ試乗レポ第84回

エコもスポーツ走行も楽しめる「Honda e」はEV時代の新しい1台

文●栗原祥光(@yosh_kurihara) 編集●ASCII

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コンパクトカーならではの
軽快な走りも楽しめる

Honda e(写真はアドバンス)

 楽しさはモータードライブだけに留まりません。足がとてもしなやかで、乗り心地とスポーツ性が両立しているのです。50:50という前後重量配分とバッテリー搭載による低重心は、フィットをはじめとするコンパクトカーとは一線を画する乗り味。さらにアドバンスモデルはノーマルモデルと比べてインチアップされているのですが、まったくもって硬さを感じることがありません。街乗りでも誰もが「おぉ!」と楽しく思うこと間違いナシ。むしろ見た目と異なるスポーティーな楽しさに戸惑ってしまいます。都内の、赤坂御所を右手にしながら坂を下りながらのS字を駆け抜け一気に坂を上がるという、まるでスパ・フランコルシャン(ベルギーのサーキット)のオールージュのようなコーナーは、ロールが少なく他のコンパクトカーでは体験したことがない抜け方をします。

 車内へ入るロードノイズなどはとても少なく、静粛性の高さは特筆すべきところ。アドバンスモデルの場合、タイヤはミシュランのパイロットスポーツ4が装着されています。大抵スポーツ系タイヤはロードノイズが大きいのですが、このタイヤはとても静か! このチョイスはかなり正解といえそうです。

想像以上に角度のあるフロントタイヤ

ホイールハウスは深く広い

ドアミラーの代わりに取り付けられたカメラ

ドアカメラはフェンダーより出ていない

運転席側のサイドカメラ

助手席側のサイドカメラ

 小回りが利くのもHonda eのよいところ。フロントのタイヤハウスを大きくすることで可能とした最小回転半径4.3メートルは、一般道でのUターンはもちろんのこと、駐車場での車庫入れでも効果を発揮。さらにカメラミラーのおかげで、死角が少なく車庫入れがとてもラクです。さらにミラーが出ていませんので、ポールにミラーを当てる心配も不要です。さらに死角が少ないばかりか、視点移動が少ないのもメリット。これは一度使うと病みつきになりそうです。

航続距離や平均電費を表示させたところ

残量を表示させた

充電をしている状態

充電ソケットを差し込んだ

充電カードをタッチしたところ

充電を開始した様子。残量63%で2時間かかると表示されている

【まとめ】航続距離には割り切りが必要だが
家の近郊を走るなら問題ナシ!

 一方、気になるのは搭載バッテリー容量の少なさ。WLTCモードで283Km(ノーマル)、259km(アドバンス)は「旅行でなければ1日でそれほど移動することもない」のですが、メーターが%表示のためほかの電気自動車と比べて数字の減りが早く心配になってしまうことも。都内の『ZEV普及プログラムZEV普及プログラム)』によると、都内には公共設備として2200基の普通充電器、300基の急速充電機が用意されているとのこと。ちなみに民間を合わせても都内の急速充電スポットは317ヵ所だそうです。

 駐車場などで普通充電器で充電したところで、それほど充電できないのは誰の目にも明らかで、急速充電を使うことになります。この急速充電器には給電能力により様々なタイプがありますが、高速道路などでは30kWhタイプをよく見かけます。搭載するバッテリー容量は35.5kWhなので、早くフルチャージできそうと思ったのですが……。30kWhタイプの急速充電をしたところ、残量63%で2時間と表示。電気自動車の普及には、より大電力の急速充電器が、街のあちこちに設置されることが条件であると感じた次第です。

 東京都では2030年に純ガソリン車の販売禁止と電気自動車の普及を考えていますが、上記資料によると2025年に公共充電器を5000基、2030年に公共急速充電器を1000基設置という目標を掲げています。ですが、急速充電器でなければ回転率が悪いため電気自動車は普及しないように感じます。本気で普及させたいのなら「民間」とか「自助」ではなく、旗を掲げた責任としてすべての公共駐車場の枠に急速充電器を設置する位の気概がほしいところ。電気自動車の市販車が流通して10年近く経っていますが、クルマの進化に対しインフラが追い付いていないことを実感しました。

街で止まるHonda e

 ですが、インフラを理由に乗らないのは勿体ないと思えるほど、Honda eは魅力的な1台。私はVTECを搭載したシビック TYPE Rが大好きですが、Honda eがあればそれもいいナとも感じました。電気自動車はもちろん、UIの面でも未来を先取りしたHonda e。乗る価値のある1台です!

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