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あのクルマに乗りたい! 話題のクルマ試乗レポ第556回

スマホマニアがEVのBYD「SEAL」を購入! スマホライター目線で○と×をガチレビュー

文●はやぽん 編集●ASCII

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 普段はスマートフォンマニアでスマホ記事を寄稿している筆者。このたび、走るスマホこと電気自動車、BYDの「SEAL」を購入した。1ヵ月間、通勤・買い物・長距離移動など幅広く使用してきたので、その実体験をベースに、スマホライターの目線でSEALを見ていこう。

 SEALはスポーツセダンにあたる車両で、日本向けには後輪駆動(RWD)と四輪駆動(AWD)が用意される。価格はRWDが528万円、AWDが605万円。初回1000台限定の日本導入記念キャンペーンでは、RWDが495万円、AWDが572万円と大幅な値引きがあり、コストパフォーマンスの高さを強く打ち出している。

筆者が購入したのは特別限定色「Edition Pale Green」のAWD仕様で、落ち着いた緑色が印象的

大画面ディスプレイと
快適動作のインフォテインメント

 スマートフォンライターとしてまず目を引かれたのは、15.6型フルHDタッチパネルの大画面ディスプレイだ。今までの車にはない大きさのディスプレイは、カーナビやディスプレイオーディオと言うよりも、大型のタブレット端末がダッシュボードについているかのような感覚だ。

 特徴的なのは大画面だけでなく、横画面・縦画面の両方に対応している点。縦画面ではマップのリスト表示が見やすく、ブラウジング時にもスマホ感覚で使える。中国市場ではTikTokなどの縦動画コンテンツ視聴用としても評価が高いようだ。

15.6型の大型ディスプレイを備える

ディスプレイは縦方向にも回転する

 通信機能は日本向けはソフトバンク回線を利用した4G常時接続で、月2GBまでのデータ通信が無償提供される。OTAアップデートもWi-Fi不要で実行でき、“つながるクルマ”としての利便性は高い。

 2GBのデータ量を超過すると、一般のスマートフォンの契約同様に通信速度が制限された状態になる。しかし、スマホのようにギガの追加購入は現状できない。購入時にディーラーからは「データ量超過の際は、スマホのテザリングや車内Wi-Fiルーターを用いて車をインターネットに接続してくれ」と言われた。

 なお、同社の「ATTO3」では過去に容量1GBから2GBへのSIM交換サービスがあったそうだ。もしかしたら、今後は大容量のプランがオプションで追加されるかもしれない。

 各種機能も軽快に動作する。インフォテインメントシステムにはAndroid 10ベースのOSを採用し、プロセッサーはQualcomm製のSM6350を採用する。独自のプロセッサではなく、スマホ向けのSnapdragon 690 5G mobile Platformを採用している。日本では4G/LTEまでの対応だが、中国向けは5G通信にも対応する。ストレージは128GBだが、ユーザーが利用できるのは57GB程度となっている。

極論を言えば、この大画面のインフォテイメントは、15.6型、Snapdragon 690 5G搭載のAndroidタブレットなのだ

 ただし、Android 10ベースのOSながら、セキュリティの観点からアプリのサイドロードは不可。日本向けアプリストアにあるアプリはAmazon Musicのみと貧弱で、YouTubeやTikTokはブラウザー経由での利用に限られる。

 画面分割もSpotifyとブラウザーにしか対応せず、せっかくの高性能ハードを活かし切れていない点は惜しい。日本向けもサードパーティアプリを拡充して、より車を便利に使えるようにしてほしい。

せっかくの機能や性能を活かしきれていない

 これらSEALのインフォテインメントシステムは一見最先端に思えるが、日本向け車両は進化の著しい中国車の最先端と比較すると2~3世代前の水準に留まる。BYDの最新車種「SEALION 7」と比較しても、HUD表示の情報量やディスプレイの動作レスポンスに世代差を感じる。

 操作UIやYouTubeなどの一部機能は、スマートカーらしくアップデートで追加されるものの、日本向けには提供されていない。

 日本では未発売なものの、中国ではSEALと同価格帯で登場しているLUXSEED S7(HarmonyOS搭載)、Xiaomi SU7(HyperOS搭載)と言ったスマートフォンとの連携性が極度に高い車両。Zeeker 007やNio ep6(Snapdragon系SoC採用、AI言語モデル搭載)などと比べると、BYDの車両はインフォテインメントの性能やスマートフォン連携といった分野で劣り、設計も保守的な印象が否めない。

 このようなスマートカーが欲しい筆者からすると、BYDも中国と同様に5G対応、先進的なインフォテインメントを取り入れた車両を日本にも投入してほしいものだ。

HarmonyOS を採用するLUXSEED S7の運転席

Xiaomi HyperOSを採用するXiaomi SU7 Ultraの運転席

SnapdragonプラットフォームをアピールするNio ep6の運転席

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