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あのクルマに乗りたい! 話題のクルマ試乗レポ第100回

燃料電池自動車のトヨタ・新型「MIRAI」は車格が上がってゴージャスになった

文●松永和浩 モデル●生田ちむ(@1224Chimu7)編集●ASCII

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水素発電の威力で驚くほどの高級感な走り!

 日本の国産車で、純粋な電気自動車にクラウンクラスの高級セダンが存在しないのに、いきなり水素の燃料電池車で4ドアクーペルックの高級セダンとして登場した新型MIRAI。その走りは実際にはどのようなものなのでしょう。

 走り出す前にもう一度おさらいをしたいと思います。燃料電池車というのは、燃料電池の中で水素と酸素を反応させて発電します。燃焼や爆発といった内燃機関にある行程が皆無なので、それによる振動はありません。発電した電気は直接モーターへ送るか、充電用リチウムイオン電池に貯めるので、走行自体は電気自動車と同じということになります。

 走行にかかわる部分は電気自動車なので、ゼロ発進のトルクはいきなり最大トルク300N・mとなります。ここを受け止めるために新型MIRAIには235/55-19という、とてつもなく太いタイヤが用意されています。というわけで、おさらいした内容を踏まえて新型MIRAIを運転してみましょう。

 乗ってすぐわかるのは、これまでに味わったことのないエンジン振動のない世界。よくクルマの開発で潰さなければいけないネガティブ要素にNVH(ノイズ、バイブレーション、ハーシュネス)というものがありますが、燃料電池車、電気自動車という段階でエンジン、プロペラシャフトなどのバイブレーションの要素がほとんどなくなっているのです。そして後輪駆動のためにモーター類やバッテリー類などを後方に設置したことで50:50の理想的な前後重量配分を実現しており、コーナーリングでのニュートラルな挙動が安心感を与えてくれます。

 出力の数値としてとらえれば182馬力は大した数値ではないと考えがちですが、ゼロ発進からの300N・mという最大トルクはアクセルを踏むたびに「マジっ?」というほどの圧倒的な加速感を生み出します。

 エンジン音がなく、それによる振動もない。となればタイヤからのロードノイズも徹底的に遮断してきているのが新型MIRAI。車内の静寂は本当に現行センチュリー並みで、そこに組み合わされるサスペンションも現行のトヨタでは最高のセッティングがされているのでしょう。クルマの性格上、攻めた走りをすることはないと思いますが、多少攻めたところで何も破綻することのない、完璧にフラットな乗り心地は異次元といっても過言ではありません。本当に、乗ってしまえばトヨタで一番か二番の乗り心地。

 ジャガーやポルシェ、テスラなど欧米では電気自動車がゼロエミッションモビリティーの中心となっていますが、充電時間や航続距離の問題があることはぬぐい切れない事実として存在します。ゼロエミッションモビリティーのロードマップの中で、物流の担い手となる大型トラックと旅客バスについては電池式電気自動車は電池の積載量が増えすぎるという観点から、現実的な選択肢としては敬遠され水素燃料電池へのシフトがなされています。そのシフトの中で水素燃料電池車というものは高級車にこそマッチする、という部分を社会に浸透させるという役割を担うのが新型MIRAIというクルマなのです。

 今回の試乗車はトヨタモビリティ東京 井荻店でお借りしたもので、予約すれすればまったく同じ試乗車に乗ることができます。試乗の受付は下記のトヨタモビリティ東京のサイトのご試乗ガイドから可能です。

 また、今回モデルとして取材にお付き合いいただいた生田ちむさんはファースト写真集が全国の書店で絶賛発売中です。

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