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あのクルマに乗りたい! 話題のクルマ試乗レポ 第22回

コペンGRスポーツは軽自動車の概念を覆す運動性能だ!

2019年11月27日 12時00分更新

文● 松永和浩 撮影●松永和浩

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GRといえばボディー補強とサスペンション

 トヨタのGRブランドでの共通部分はボディー補強。マークX GRMNでは車体のねじれなどでサスペンションの動きが阻害されないように、スポット溶接の箇所を増やして車体剛性を格段にアップした専用ボディーとしています。コペンGRスポーツもGRブランドを名乗る以上、ボディー剛性を大幅にアップしています。

 ボディーの下にもぐると、その補強の様子がすぐにわかります。フロントの下にはサスペンションの下部周辺からボディー中央のクロスブレースにいたる「くの字」型のフロントブレースが取り付けられています。これによりボディー前部のねじれや歪みを是正します。

 そして燃料タンク前をセンターブレースで補強することでボディーの横方向のたわみを是正。標準車のコペンでもボディー中央にあるクロス状のブレース等の剛性パーツでボディー剛性を高めていますが、そこにフロントとセンターの専用ブレースを追加してより一層の強固なボディーを作り上げているのです。

 また、センターブレースにスパッツを取り付けることで、フロントバンパー形状による整流効果と相まってダウンフォースを生み出しています。

 この補強されたボディーはハンドリングに影響を与えます。ステアリングを切ってもボディーのたわみが少ないので、反応が早いのが特徴的。そしてボディー全体ががっちりしているので、ガチガチに堅いサスペンションで反応を早くする必要がないため、コペンGRスポーツではストロークを生かしたスプリングとショックアブソーバーに設定されており、乗り心地とハンドリングが高次元でバランスしています。

これは軽自動車なのか? と驚く乗り味

 今回の試乗拠点であるGR GARAGE東京深川から、コペンGRスポーツのCVTモデルに乗ってを出発し新木場方面へ向かいます。この周辺はオリンピックに向けた工事のためなのか、路面のアスファルトがつぎはぎだらけ。細かな段差が多く必ずしも良好な路面とは言えません。

 このような路面では普通の乗用車でもボディーからミシミシと音がしますが、ハードトップを閉じた状態のコペンGRスポーツではそんな音はまったく聞こえません。オーディオのボリュームをゼロにして走ってみても、窓を開けてみてもそんな音は皆無なのです。ここまでで、すでにボディー補強の恩恵を感じてしまいます。

 また荒れた路面でも体が揺さぶられるような振動を感じません。これはボディー補強に合わせてチューニングされたサスペンションのおかげと言えるでしょう。街乗りでも解るコペンGRスポーツの素晴らしさと言えます。

 新木場の周辺のゲートブリッジが見えるあたりで道が空いて来ます。やっと道路交通法上の制限速度いっぱいまで速度を上げることができますが、路面は相変わらず荒れています。荒れた路面でホイールベースの短い軽自動車、特にフロントの重いFF車の場合はリアが跳ねて乗り心地が悪いと感じます。しかし、コペンGRスポーツは1.5リッタークラスのコンパクトカーよりもリアが跳ねない、というよりもむしろどっしりとした印象を与えます。アクセルを踏み込んだりコーナーを攻め込んだりすれば軽快そのもの。これはまさに専用ブレースがもたらすボディー剛性向上のおかげです。

 「よくできたスポーツカーは乗り心地もいい」とはよく言われることですが、まさにコペンGRスポーツは「よくできたスポーツカー」であることは間違いありません。たった1時間の市街地走行で、すでにその一面を見せてくれます。

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