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あのクルマに乗りたい! 話題のクルマ試乗レポ第21回

乗ったのは美環ちゃんです

男でも欲しくなるN-WGNに登場した「女子仕様」に乗ってみた

文●栗原祥光 撮影●栗原祥光

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【まとめ1】意外と男性でもイケる
「エレガントカラーコレクション」

 女性が女性向けプロダクトを作る、というのは今に始まったことではなく、目新しいものではない。だが、エレガントカラーコレクションは、会社から言われて作ったとかではなく、自発的にコンセプトを考え、それを商品化していったという点で過去の類似するプロダクトとは異なる。それは社内の話で消費者には関係ないと思われるだろうが、志というのは商品の完成度として現れてくる。

 実際に触れてみると、手触りや小さなアイコンなどから、その志を強く感じ取ることができた。なにより、この色が気に入った! 女性向けとか関係なく、男性でも触れたら欲しいと思う人は多いだろう。正直、自分もN-WGNを買ったらエレガントカラーコレクションに仕上げたい!

ネイビーの色合いが、少し暗い場所になると、俄然落ち着きオトナの雰囲気が出てくる

 エレガントカラーコレクションがN-WGNに設定されたのは、後述する商品性から来ると思っているのだが「女性にとってクルマは第2の自分の部屋」というコンセプトをN-WGNだけで終わらせるのは勿体ない。これから出てくる車種にも展開し、長い時間がかかるが、一つのブランドとして定着することを願う。女性向けの限定仕様車を作るより、この方が有益に思えるのだ。

折角なのでN-WGNについて説明しよう

 N-WGNそのものについても触れよう。6年ぶりにフルモデルチェンジを受けた2代目N-WGNは、いわゆるハイトワゴンに属する1台。

N-WGN(127万7440円~163万1880円)

 ライバルは今春発売した日産「デイズ」や三菱「ek」、そしてダイハツ「タント」やスズキ「スペーシア」といったところ。ホンダの軽自動車というと、N-BOXというスライドドアのスーパーハイトワゴンがあるが、N-BOXが家族の暮らしをメインに考えているのに対し、N-WGNは暮らしの中での一人でいるシーンを想定している。N-BOXほどの積載能力は持たないが、1人や友達と乗るなら十分なスペースがあり、走りもいい。もちろん、時には家族を乗せることもできる、そんなパーソナルな使い方に適している。

ハンドルは前後左右に稼働する

 一人乗り重視の考えは、運転席のつくりに表れている。ハンドルのチルトに加えてテレスコピックを採用したのは、ホンダの軽自動車としては初。ホンダの軽スポーツカーですらテレスコは付いていない。そしてハンドルにはパドルシフトも備える。よいドライビングポジションで、走りを楽しんでほしい、というメッセージだ。

 機能面での注目は自動運転レベル2相当の運転支援。しかも完全停車しても機能がカットされない“渋滞追従機能付き”だ。驚いたのはクルーズコントロールの最高速度設定が135km/hだったこと。国産車は115km/hまでが多い中、新東名の120km/hに対応したものといえるだろう。ちなみに135km/hは軽自動車のスピードリミッターと同値。

 車内は、収納スペースも十分あり、荷物が使い勝手で不満を覚えることはまずないだろう。ただ、ライバル車種が収納を細かく分ける傾向であるのに対して、ホンダは大きな収納をドーンという違いはある。どちらが使い勝手がよいか、というのは人それぞれだろう。

想像以上に走りが楽しめる!

 「軽自動車は進まない」「ツマラナイ乗り物」という先入観を抱く人はいまだに多いが、イマドキの軽自動車は侮れないものばかり。その中においてもN-WGNは「走りが楽しめる」モデルだ。最近の軽自動車はモーターを搭載するモデルもあり、トルク不足を補って余りあるモデルもあるのだが、このN-WGNの試乗車はターボエンジン搭載ということもあるが、3000回転あたりからターボがかかりグワッと加速する。この感じが、生理的にとても気持ちよい。

 これがエコモードをオフにすると更に顕著。ハイレスポンスで信号などでの停止状態から遅れを取ることはない。さらに、シフトをSレンジに入れると「おいおい」と笑ってしまうほどクイック。パドルを駆使して走ると、かなり面白い。車内に適度に響くエンジン音と相まって心が浮き立つ。もう軽自動車は遅い乗り物とは言わせない!

 足回りは適度なしなやかさを持ち不満ナシ。ただ、インターチェンジやジャンクションなど、車が大きくロールするため、重心の高さやエコタイヤも相まって恐怖を感じる。そのいっぽう、そんな突っ込みをしてみたくなる走りの良さがあり、その味付けが他社のハイトワゴンと異なるところ。ホンダ車ってこうだよね、と思わず頬がほころぶ。

 安全運転支援のホンダセンシングは、一般道でも高速道でも役に立つ。前走車に近づきすぎると、サッとブレーキアシストが入るのだが、他社に比べて比較的早めの検知に感じた。とはいえ、ガクンといきなり効くのではなく、介入感は少なめで「自然に速度が落ちていた」という感じ。ちなみに他社同様、ブレーキアシスト動作時は、通常よりブレーキタッチが軽くなるので「あれ? ブレーキが効かない!?」と焦らぬように。

 高速道路でACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)をオンにした時のハンドル支援でも他社と比べ介入感は弱め。「本当に動いているの?」と思えるほど。運転はあくまでドライバーが行なうもの、というのがホンダのスタイルなのだろう。停止状態から自動発進する機能は、渋滞時にとても有効。高速道路に乗ってACCをオンにしたら、右足はブレーキペダルの上にそっと置いておいて車を信じるだけだ。

【まとめ2】快速・快適・快感な3「K」自動車

 「NORIMONO」から名を取ったN360が誕生したのは1967年、マイカーは夢の時代であった。それから半世紀以上が経過した現在、車は一人一台所有してもおかしくない時代へと変わり、ホンダもライフスタイルに合わせたN-BOX、N-WGN、N-VAN、N-OneとNORIMONO達のラインアップを拡充させていった。

 その中で独り勝ちをしているのが2年連続で日本でもっとも売れているN-BOXで、N-WGNは後塵を排するところに。今回のN-WGNに与えられた使命は、N-BOXのシェアを喰うことなく、N-WGNの台数を伸ばすことだ。その意味において「軽快で快速な」車に仕上げられたN-WGNは、N-BOXとは異なる個性だけでなく、激戦区のハイトワゴン市場において、ライバル達とは異なる個性をもって、市場の注目車となることだろう。

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