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最新パーツ性能チェック 第243回

349ドルのレイトレーシング対応GPUは“脱Pascal”を実現できるのか?

GeForce RTX 2060性能検証!GTX 1070 Ti拮抗の新メインストリーム

2019年01月07日 23時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集●ジサトライッペイ

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DXR対応で“GTX 1070”相当のスペック

 ではRTX 2060のスペックから確認していこう。これまでのRTX 20シリーズはFEのみ“公式OCモデル”的な位置付けでスペックも別に用意されていたが、今回のRTX 2060のレビュアーズガイドから読み取れる範囲内では、FEとそれ以外のカードでスペックに違いがあるとは記載されていなかった。

RTX 2060と価格帯の近い現行GPUのスペック。

「GPU-Z」を利用してRTX 2060 FEの情報を拾ってみた。

 Turing世代のRTX 2070は「TU106」コアを採用しているが、今回のRTX 2060はこのTU106を若干スペックダウンした形になっている。具体的にはSM数が36基から30基へ、ROPも64基から48基へ……というように最大25%程度のスケールダウンになっている。RTコアやTensorコアもCUDAコアと同様、各SMに分割配置されているため減っている。CUDAコア数は1920基となり、結果的にGTX 1070に近い存在になったというわけだ。ただし、DXRやDLSSに対応しているという点と、メモリーまわりの仕様が大きく異なる。

 そのメモリーまわりだがメモリーコントローラー(32bit)が8基から6基に減り、バスは256bitから192bit、容量も8GBから6GBに縮小されている。だが、14GHz相当のGDDR6というスペックは崩していない点に注目したい(Micron製だと10/12/13GHz版のGDDR6チップも存在する)。TuringではCUDAコアそのものの改良や新しいメモリー圧縮技術などを備えており、Pascalよりも少ないCUDAコアでより高いパフォーマンスが期待できる。

RTX 2070のブロック図。3基のGPCがあり、それぞれ12基のSM(1SMあたりCUDAコア32基)を内包する。左右にあるのが32bit幅のメモリーコントローラー(32bit×8)、L2キャッシュの上に見える小さな青いブロックがROPユニット(8基×8)という構成だ。

RTX 2060のブロック図(推定)。RTX 2070内部のユニットをいくらか無効化したもの。ただし、これは筆者の推定なのでこの図のパターン通りに無効化されているわけではない。

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