LASER5 Linux 6.0の次バージョン、「LASER5 Linux 6.0 Rel.2」が、1月28日にリリースされる。LASER5 Linuxは、Red Hat Linuxをベースとし、CD-ROMドライブの自動マウントや日本語かな漢字変換切り替えなど使いやすい機能を追加した、レーザーファイブ(株)のディストリビューション。
前バージョンのLASER5 Linux 6.0は、Red Hat Linux 6.0をベースとし、99%の互換性が謳われた。今回のRel.2もRed Hat Linux 6.0をベースとしており、これまでの安定動作を継承するとともに、各種のオープンソースコンポーネントを最新のものにバージョンアップしたという(バージョンの違いは図1を参照)。さらに、自動認識や動作の対象となるハードウェアの数も増やし、バグフィクスやセキュリティホールへの対応、サポートの内容拡大などが行なわれている。そして、5万語以上にのぼるドキュメントの翻訳も収録している。
現在Red Hat Linuxは6.1(英語、日本語版とも)が出荷されているが、いたずらに最新機能を追いかけて不安定になることを避け、あえて6.0ベースでの開発となったという(とはいえ、最新のコンポーネントを収録する「Contrib CD」には、6.1ベースと同等以上のカーネルやglibcなどが収録されている)。
図1 主要コンポーネント/ソフトウェアにおける、LASER5 Linux 6.0と6.0 Rel.2の比較
LASER5 Linux 6.0 | LASER5 Linux 6.0 Rel.2 |
---|---|
カーネル2.2.5 | カーネル2.2.5 |
glibc2.1.1 | glibc2.1.1 |
XFree86 3.3.3.1-XTT | XFree86 3.3.5 |
GNOME 1.0.11 | GNOME 1.0.11 |
KDE 1.1.1 | KDE 1.1.2 |
Netscape Communicator 4.51(J) | Netscape Communicator 4.7(J) |
LASER5 Linux 6.0 Rel.2には、1万2800円のデラックス版と、6800円のスタンダード版がラインナップされる。一番大きな違いはサポート権の有無(スタンダード版にはサポートが付かない)だが、バンドルされるソフトウェアも少し違うので注意されたい。
デラックス版とスタンダード版の、主なバンドルソフトウェアの違い
「LASER5 Linux 6.0 Rel.2」の報道資料に記載ミスがあったため、以下の表に誤りがありました。正しくは「『LASER5 Linux 6.0 Rel.2発売へ』記事訂正」をご覧下さい。
ソフトウェア | デラックス版 | スタンダード版 |
---|---|---|
日本語かな漢字変換(ATOK12 SE、Wnn6) | ○ | ○ |
日英辞書引きソフト(eWnn) | ○ | ○ |
日本語ワードプロセッサ(一太郎Ark、dp/NOTE) | ○ | × |
マルチブート(System Commander Lite) | ○ | × |
Webを通して各種設定遠隔操作(Linux Controller) | ○ | ○ |
遠隔操作ファイヤーウォール(Phoenix Adaptive Firewall) | ○ | ○ |
簡単バックアップツール(BRU) | ○ | × |
グループウェア(サイボウズ Ofice 2、I Office2000) | ○ | × |
最新RDBMS(EMPRESS、ObjectivetyDB、Sybase) | ○ | × |
SSH1/2 | ○ | × |
DynaFont商用True Type Font 5種類 | ○ | ○ |
なお、すでにLASER5 Linuxのユーザーである場合は、1000円でマイナーバージョンアップを利用できる。
※1 ただし、カーネル2.2.13、XFree86 3.3.6、GNOME 1.0.53も収録されている「LASER5 Linux 6.0 Rel.2」の報道資料に記載ミスがあったため、上記脚注に誤りがありました。正しくは「『LASER5 Linux 6.0 Rel.2発売へ』記事訂正」をご覧下さい。