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[続報] 日本語redhat Linux 6.0発売中止。「LASER5 Linux 6.0」発売へ

1999年08月27日 08時56分更新

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 (株)五橋研究所は、「日本語redhat Linux 6.0」の開発を中止し、「LASER5 Linux 6.0」として9月17日にリリースすることを発表した。これは、'97年2月から続いていたパートナー契約が打ち切られたことでRed Hatのロゴマークが使用不可能になり、「Red Hat Linux」の名称の使用も見通しがつかなくなったためだ。

 なお、9月1日には五橋研究所からOS事業部が「レーザーファイブ株式会社」として独立する。そのレーザーファイブとしては、Red Hat Linuxの日本語版の開発は中止し、LASER5 LinuxとRed Hat Linux 6.0までのサポートは継続する。現在配布されているフリー版の「日本語redhat Linux 5.2」は、'99年8月4日から180日間は配布を継続するが、その後は中止することになった。

LASER5 Linux 6.0の仕様は以下のとおり:

  • Red Hat Linux 6.0にほぼ完全互換。五橋研究所によると99パーセント互換だという
  • Linuxカーネル2.2シリーズを採用
  • GNOME、KDEをバンドル
  • 商用日本語入力メソッド「ATOK12 SE」「Wnn6」をバンドルしたほか、「System Commander Lite」や3DCGアニメソフト「BLENDER」、セキュアなリモートアクセスを行なうための「ssh」、バックアップソフト「BRU」、ウィルス対策ソフト「F-Secure」「Sophos」も同梱
  • インストールから各種運用までを記述したマニュアル
  • 90日間、3件までのカスタマーサポート。サポートは電話、メール、FAXで受け付ける。

 レーザーファイブは「Red Hatブランド」を使用することができなくなり、「標準ディストリビューション」Red Hatの公式日本語版の配布元ではなくなりはしたが、その点では初期のTurbo LinuxやLinux-Mandrakeも同じことである。これらは独自のブランドを築くことに成功し、いまではメジャーなディストリビューションになっている。

 いまのところ、Red Hat 6.0ベースの日本語ディストリビューションは(「Kondara MNU/Linux」などのアドオンパッケージを使用しないかぎり)存在しないため、LASER5 Linuxは短期的に見て成功することは間違いないだろう。それ以降の成功は、日本市場により適合した「Better Red Hat」として独自のブランドを打ち立てることができるかどうかにかかっている。それをやりとげることができれば、LASER5 Linuxは主要ディストリビューションとしての地位を確立できるだろう。レーザーファイブは、9月1日に記者会見を行なうとしている。

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