スポーティーな走りと多彩なパワートレインで
真っ向勝負を挑むBMW「X1」
アウディとライバルとなるのは、いわゆるドイツ御三家とも呼ばれている、BMWとメルセデス・ベンツでしょう。
なかでも、BMWの「X1」は、全長4500×全幅1835×全高1645mmのサイズ感といい、エントリーモデルは525万円からの価格設定と、「Q3」の真っ向勝負のライバルとなります。現行モデルは2023年2月に日本で販売がスタートしています。
「X1」の特徴は、BMWいわく「SUVではなく、SAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)である」という、俊敏かつ軽快な走りにあります。また、最高出力115kW(156PS)の1.5L ガソリンターボエンジン(48Vマイルドハイブリッド)だけでなく、最高出力110kW(150PS)の2L ディーゼルエンジンと、最高出力233kW(317PS)の2L ガソリンターボエンジン、さらにはEVまでを用意する、パワートレインの豊富さも魅力です。
特に「Q3」の直接のライバルとなるのは、FFの1.5L ガソリンエンジンとなる「X1 sDrive20i」(525~567万円)と、4WDの2L ディーゼルエンジンの「X1 xdrive20d」(648万円)です。
スポーティーな走りを求めるなら、「X1」がオススメですし、落ち着いた直進性の良さを求めるなら「Q3」。また、同じ2Lの150馬力仕様でも、燃費が良好でランニングコストの安いディーゼルが欲しいなら「X1」、ガソリン・エンジンならではのスムーズで伸びのよい加速を楽しみたいなら「Q3」でしょう。
また、「X1」は、オーソドックスなSUVタイプのボディーのみですが、「Q3」にはスマートなスポーツバック仕様が用意されています。スマートでクールな雰囲気を求めるならば、「Q3」がよいのではないでしょうか。
クラシカルな重厚感とディーゼルエンジンの力強さが魅力の
メルセデス・ベンツ「GLA」
ドイツのプレミアムブランドの筆頭と言えるのがメルセデス・ベンツです。コンパクトSUVには、「GLA」がラインナップされています。現行モデルは2020年6月に日本導入となった第2世代。2023年9月にマイナーチェンジを実施しています。
ボディーサイズは全長4445×全幅1850×全高1605mmで、スマートなクーペ風のフォルムを持っています。パワートレインは、最高出力100kW(136PS)の1.3L 4気筒ガソリンターボの48Vマイルドハイブリッドと、最高出力110KW(150PS)の2L ディーゼルです。1.3LがFF、2Lが4WDになります。
価格は、1.3Lの「GLA 180 Urban Star」で653万円、2Lの「GLA200d 4MATIC Urban Star」で708万円です。
「GLA」は、「X1」「Q3」の中で最もデビューが古いものの、デジタルコクピットなどのモダンなインテリアをいち早く採用しており、それほど古くささは感じません。燃費が良くトルクフルなディーゼル・エンジンが用意されているのは「X1」と同じく、「Q3」にはない魅力です。
ただし、価格は「GLA」が少し上になります。メルセデス・ベンツとしては「GLA」は若々しい部類に入りますが、アウディやBMWと比べてみれば、「GLA」はよりクラシカルで重厚なイメージが強いと言えるでしょう。
振り返ってみれば、「Q3」はいかにもアウディという硬質でしなやかな乗り味が楽しめるクルマですし、それはライバルである「X1」も「GLA」も同じ。それぞれに各ブランドの魅力を体現するコンパクトSUVと言えます。
最後に選ぶ決め手となるのは、そうした各ブランドの特徴となるのではないでしょうか。
筆者紹介:鈴木ケンイチ
1966年9月15日生まれ。茨城県出身。国学院大学卒。大学卒業後に一般誌/女性誌/PR誌/書籍を制作する編集プロダクションに勤務。28歳で独立。徐々に自動車関連のフィールドへ。2003年にJAF公式戦ワンメイクレース(マツダ・ロードスター・パーティレース)に参戦。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。見えにくい、エンジニアリングやコンセプト、魅力などを“分かりやすく”“深く”説明することをモットーにする。
最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。毎月1回のSA/PAの食べ歩き取材を10年ほど継続中。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 自動車技術会会員 環境社会検定試験(ECO検定)。

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります
この連載の記事
- 第698回
自動車
燃費28km/L超えは当たり前!? トヨタの新型アクアがセンチュリー譲りの「スムーズストップ」を手に入れた理由 - 第697回
自動車
テスラとは違うドイツの完璧主義。メルセデス「EQE SUV」の凄みと「乗せられ感」の正体 - 第696回
自動車
200万円台で買えるV8レクサス! 初代LS後期型が今、中古車で最高に狙い目な4つの理由 - 第695回
自動車
電動化してもやっぱりポルシェだった! 新型SUV「カイエン エレクトリック」のブレない本質 - 第694回
自動車
ラッコと一緒に、東北にいるホワイトライオンに会ってきた【BYD RACCO長距離レビュー】 - 第693回
自動車
日産「セレナ ルキシオン」はニアジョイも「新幹線より快適」と絶賛! 600km走破してわかった推せる理由 - 第692回
自動車
日産のSUV「新型キックス」の静粛性はライバルを圧倒。10年かけて進化したe-POWERの完成度が高すぎる - 第691回
自動車
520万円から買えるオシャレSUV! 隠れキャラ満載のJeep「コンパス」に大人の遊び心を見た - 第690回
自動車
750万円の水素SUV「NEXO」フルモデルチェンジ! EV時代にあえて燃料電池車を選ぶ理由はあるか? - 第689回
自動車
エンタメはスマホ任せの潔さ! スズキらしい“超実用主義”な「スズキコネクト」レビュー








