「料金所」の次は「給油」が消える?走りながら電気を受け取るモビリティ
ETCのバーがなくなって、支払いの感覚が変わった
先日、数年ぶりに高速道路に乗ったら、ETCレーンのバーがなくなっており、ICを降りるタイミングで車載機から「料金は〇〇円です」と急に流れてきて、少し驚いた。都市部の高速道路がほとんどETC専用になっているのは以前から知っていたものの、実際に体験すると印象は違う。料金は確かに発生しているのに、「通過する」という動作の中に溶け込んでいて、支払いをしている感覚がほとんどない。
次にこうなってほしいと思うのが「エネルギーの補給」だ。クルマで長距離を運転していて気になるのが、燃料やバッテリー残量だ。次のサービスエリアまで持つのか、充電スポットはどこにあるのか。移動には常に「補給のタイミング」がつきまとってきた。レースゲームのように、走行中にエネルギーが補給されたらいいのに。
道路から電気を送る、走行中給電という仕組み
その発想に、かなり近いことをやろうとしているのが、豊橋技術科学大学発のスタートアップ、株式会社パワーウェーブだ。道路側から電力を送り、走行中の車両がそれを受け取りながら走る。いわば「止まらずに電気を受け取り続ける」仕組みである。
といっても、いきなり公道を走るクルマやバイクへ実装されるわけではない。足元でニーズが高まっているのは、工場や物流現場で使われる無人搬送車(AGV)や自律移動ロボット(AMR)向けの給電だ。現場では自動化が進む一方で、機器を止めずにどう電力を供給するかが課題になっている。パワーウェーブは、広い範囲でのワイヤレス給電技術を生かし、走行中でも充電できる環境をつくることで、省人化や生産性向上につなげようとしている。
大手も研究を進める、走行中ワイヤレス給電の動き
この分野はスタートアップだけでなく大手も動いている。トヨタグループも走行中のワイヤレス給電を研究しており、いずれは「走りながら電気を受け取る」ことが当たり前になるだろう。そして、EVでもバッテリー残量を気にせず長距離を走れるようになり、料金所のバーがなくなったときのように、支払っている感覚はさらに薄れていく。旅行から帰ったあと、ETC料金や電気代がまとめて引き落とされて、「こんなに使っていたのか」と気づかされることになりそうだ。
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります
































