乗り味は「BMWのような快適さ」
1クラス上以上に高められた快適性
EVには標準で「C」と「S」のモデルがあり、ADAS(先進運転支援システム)を含む安全装備とモーター性能、電池容量が異なります。試乗車は「S」なので、モーター性能が、最高出力160kW(218ps)、最大トルク330Nmと、エンジン車の「S」よりも少しパワフル。駆動用バッテリー容量は54.2kWhとなり、一充電航続距離が446km(WLTPモード)とされています。
真夏の試乗時では、100%充電の状態で363kmの表示。直近の走行データなどを基にした数字なので、走行状況により上下しますが、300km以上の走行が可能だと、ロングドライブでの充電の心配がない、もしくは最小限の充電で済む印象なので、利便性の高いEVといえます。
その走りは、モーターらしい俊敏な加速が味わえ、さらに静粛性も高くて静か。また、固めのサスペンションの印象のあるMINIですが、歴代モデルのしっかりした足回りを受け継ぎつつ、ボディー剛性の高さを活かして乗り味は大きく改善されており、MINIというよりもBMWのような快適さと感じます。
ただ、モーター特有のきびきびした走りと、それを受け止められるシャシーの組み合わせは、MINI自慢のゴーカートフィーリングをより強めそうです。
断言できるのは、快適性が従来のMINIと比べると、1クラス上以上高められているということです。
その一方で、歴代のエンジン車のMINI COOPER Sに感じるヤンチャさはなく、高性能だけど、スポーティーさが弱まったとも感じるのも正直なところ。刺激を求める人は、EVのJCW(ジョンクーパーワークス)か、同じMINI COOPER Sならガソリン車の方が良いかもしれません。この課題は、いずれ検証したいところです。
ファッションアイコンとなった現代のMINIでは、EVは正常進化だともいえます。伝統のスタイルを持ちつつ、見事に最先端のデザインにアップデートさせた雰囲気は、未来的であり、エンジン車よりもEVのマッチングが良いとも。
特に最新のデジタル技術が生んだセンターメーターパネルは、カメレオンのように表示を様変わりさせることができ、その自由さはまさに未来的です。
未来のMINIはEVシフトが正常進化もエンジン車もなくならず
将来的にMINIは、ブランドのEVシフトを掲げています。個人的には、エンジン車とEVの棲み分けをもっと図ることで、自分だけのMINIが選びやすいようになると、より楽しいMINIの世界が広がると思います。
もしMINI COOPERの購入を検討中で、実用性や快適性を重視するならば、ガソリン車とEVを比較することをオススメします。もちろん、いずれがベストなのかは自身のライフスタイル次第ですが、きっと目から鱗が落ちると思いますし、EVのMINIの良さも理解できるでしょう。
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります
この連載の記事
- 第644回
自動車
打倒アルファードの大本命! 日産復活の狼煙、新型「エルグランド」が示す高級ミニバンの最適解 - 第643回
自動車
絶滅危惧種の4座オープン「メルセデスAMG CLE53」は実用性と怒涛の加速を両立! - 第642回
自動車
≒JOYも大絶賛の可愛さ! 見た目はレトロ、中身は最新EV「ID. Buzz」がミニバンの常識を変える - 第641回
自動車
「ランクル250&レクサスGX」徹底比較! ディーゼルの無骨さ vs V6ツインターボの洗練! - 第640回
自動車
国内EV市場の1/3を占める大ヒット作! 日産「サクラ」がマイナーチェンジで使い勝手を劇的向上 - 第639回
自動車
「日本でも売って!」マツダの海外専売SUV&EVを試乗して見えた、仕向地ごとの見事な味付け - 第638回
自動車
トヨタ「ヤリスHV」で熊本〜東京1200km走破! リッター33km超えの驚異的燃費と引き換えに失ったもの - 第637回
自動車
【働くクルマ】昔よく見た「宮型霊柩車」の知られざる架装費用と奥深い秘密を徹底解剖 - 第636回
自動車
後席も荷室も我慢しない! FIAT500の魂を受け継ぐ5ドアSUV「600(セイチェント)」がめちゃ優秀 - 第635回
自動車
カタログ値超えの実燃費! ゴルフ ヴァリアントで1000km走破に挑んでわかったディーゼルの強み






