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あのクルマに乗りたい! 話題のクルマ試乗レポ第534回

レクサス「RZ300e Version L」がベストバイレクサスと感じた3つの理由

文●栗原祥光(@yosh_kurihara) 編集●ASCII

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【レクサスで最も推しの1台と思う理由 その2】
いつまでも乗っていたいと思わせる心地よさ

フロントに搭載する駆動用モーター

 フロントに搭載する駆動用モーターは最高出力204馬力。最大トルク266N・mを発生します。

シフトセレクター

走行モード画面

 ロータリー式のシフトセレクターをDにセットして走り始めると、速くはないけれど、遅くもないという印象。試しに走行モードを見ると、レクサスでよく見かけた「SPORT+」モードはなくSPORTに一本化された様子。

 切り替えるとレスポンスは俊敏になりますが、気分的に「そっちじゃない」という気持ちに。というのも、標準タイヤがRZ300eは18インチであるのに対し、RZ450eが20インチの設定だから。筆者がレクサスの営業マンなら「スポーティーさを求められるならRZ450eをどうぞ」とお話をすることでしょう。

運転席の様子

ステアリングホイールに取り付けられたパドルスイッチ。4段階で回生量が変更でき、最も緩くすると自然なフィールに、強めるとワンペダルっぽい動作になる

 オルガン式のアクセルペダルには遊びがなくポルシェ的だし、ステアリングも適度な重さがあるなど、乗用車的なダルい部分はありません。変な回生ブレーキの挙動はありません。しっかりとした操作感と手応えがありつつも、シルキーな感触。レクサスらしさに加えて、肌合いのよさが加わり、実に心地がよいのです。

峠道を走るRZ300e Version L

 過去レクサス車の多くは、ラグジュアリーまたはスポーティーを全面に押し出していました。それが肩ひじを張ったようにも思え、それもまたレクサスの味なのかと思っていたのですが、RZ300e Version Lは、スポーティーらしさが薄まったことで自然体に。

 電動車のトルクフルさと低重心さが相まって、ワンクラス上の品位の高いクルマに感じさせるのです。しっとりとした乗り味は、居心地の良さもあって、いつまでも乗っていたいと思わせ、つい寄り道したくなったり。肌合いのよいクルマというのを、過去のレクサス車で感じたことはありませんでした。

 ついにレクサスは肩の力が抜け、見た目だけではない、真のラグジュアリーを手に入れたように思えるのです。これは新境地であり、これからのレクサス像のよう感じました。

【レクサスで最も推しの1台と思う理由 その3】
電費がとてもよい

電費は5.3km/kWhを記録

 いつまでも走っていたいと願っても、電力がなくなれば走れません。ですがRZ300e Version Lは筆者が乗った数多の電気自動車の中で、最も良いといえる電費5.3km/kWhを記録! テストは山梨方面へ片道150kmの往復で、高速道路で100km/h巡行しましたし、さらに言えばいくつもの峠を走りました。

 このサイズのSUVは4km/kWhなかばくらい出れば上出来ですので、「トヨタはハイブリッドだけでなく、BEV(バッテリーEV)も燃費がいいのか!」とひとり驚嘆。

高速道路のパーキングエリアで充電

ニチコン製急速充電器

定格出力電力は90kW

 では充電はどうでしょうか? 最近、高速道路でよく見かけるニチコン製の90kW機で充電してみました。

充電前は29%

充電後は72%

トヨタの充電カード

レクサスの充電金額

 スタートは29%でしたが、30分後には72%にまで回復しました。ちなみにレクサスの充電プランは3つあり、月額4950円のプランなら、30分の急速充電をした場合、1650円という計算になります。リッター180円のガソリンなら約9L分。これで150km分くらい走れるらしいので、リッター16kmのクルマと同等のコストパフォーマンスといえそうです。

 さらに2025年7月からは、アウディやポルシェ、フォルクスワーゲンなどが所属する急速充電器ネットワーク「急速充電器ネットワーク プレミアム チャージング アライアンス(Premium Charging Alliance: PCA)」が利用できるとのこと。

 プレミアムチャージングアライアンスは150kW級の高速充電ができるので、これは実に便利! 利用条件は「LEXUS Electrified Program」に加入し、専用アプリをスマホにインストール。充電器の予約などの操作をするとのこと。

高速道路でレーダークルーズコントロールを使っている様子

 高速道路でいえば、運転支援が気になるところですが、これもまたRZ300eは実に優秀であったことをご報告いたします。

【RZ300eで気になったところ】SUVにしては天井が低い

パノラマルーフ

 試乗車にはオプションとして電気的に曇りガラスにして遮光する「パノラマルーフ<IR・UVカット機能、Low-Eコート、調光機能>(26万9500円)」が取り付けられていました。「おぉコレは素敵!」と思ったのですが、筆者の過去の経験でいえば、この手のグラスルーフは断熱性能が普通のルーフに比べて劣るため、夏は暑くて冬は寒かったりします。

 「自分がこのクルマを買うなら、このルーフはイラナイなぁ」と思って天井に触れてみると……、身長185cmの筆者がシートを最も下げた状態で頭とグラスルーフの隙間は約10cm程度しかありません。おそらくグラスルーフでない仕様では、頭髪が擦れるか擦れないか、ではないかと思います。

 全高1635mmのSUVとしては普通の高さだと思いますが、おそらく床面にバッテリーを敷き詰めていることで、シート座面が上がったのではないかと推測しました。

【RZ300eにピッタリな人】充電環境があり、家族との時間を大切にしたい人

47)

 普通にイイクルマなRZ300e Version L。家族や友達と、静かで上質な移動時間を過ごすことを望むなら、このクルマはピッタリの1台といえるでしょう。しかも充電ナシで片道200kmの快適なワンデードライブに対応できそうな実力の持ち主。侮れません。

 「お金があって、借りている駐車場に充電環境があれば」という2つの高いハードルが悩みの種であり、それを乗り越えられない己の不甲斐なさを呪いつつも、出来栄えのよいRZ300e Version Lの誕生を心より喜びたいと思います。レクサスのこれからに期待できそうです!

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