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あのクルマに乗りたい! 話題のクルマ試乗レポ第534回

レクサス「RZ300e Version L」がベストバイレクサスと感じた3つの理由

文●栗原祥光(@yosh_kurihara) 編集●ASCII

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レクサス/RZ300e Version L(820万円/試乗・撮影車はオプション込み886万5500円)

 15車種のラインアップ中、8車種がSUVを占めるレクサス。それだけSUVが多いと何を選べばよいのかわからなくなりそう。その中でも筆者的オススメは、2つの条件が揃うなら「RZ300e Version L」がベストバイ! その理由を含め、本モデルを紹介しましょう。

RZのFFモデルがオススメの理由

 まず2つの条件とは何か。ひとつ目は価格。RZ300e Version Lの車両本体価格は820万円で、試乗した車両にはさらに66万5500円のオプションが加わり886万5500円。メルセデス・ベンツのGLC、BMWのX3、アウディ Q5などの輸入車が購入できる金額です。

 「だったら輸入車を選ぶ」と思われそうですが、RZ300e Version Lには欧州車にはない魅力があるのです。

トヨタ/bZ4X

 RZ300eは、トヨタ「bZ4X」のレクサス版。つまり電気自動車なので「充電環境があれば」というのが2つ目の条件。「電気自動車? 興味ないね」と、本稿を“そっ閉じ”しないでください。RZは今後のレクサスの方向性を示すクルマであり、本当にレクサスの現行ラインアップの中でRZ300eが最も魅力的なのですから。2つの条件が合えば、ですが……。

 RZは、4WDのRZ450e Version Lと前輪駆動(FF)の300e Version Lという2グレード展開。RZ450eとRZ300eの価格差は60万円ですので、ちょっと頑張って4WDモデルの方がいいのでは? と思うことでしょう。ですが、RZ450e Version Lの一充電距離が493kmに対して、RZ300e Version Lのそれは599kmと100km近い差が! インフラ(=充電環境)を考えると、これは大きな魅力ですね。

ステアリングヒーター、シートヒーター、エアコン(暖房)をつけていない状態での航続可能距離は262km

ステアリングヒーター、シートヒーターはオン、エアコン(暖房)はオフの状態での航続可能距離は262km

ステアリングヒーター、シートヒーター、エアコン(暖房・設定温度25度)をすべて付けた状態での航続可能距離は223km

 というのも「電気自動車は冬場、暖房を使うと航続距離が短くなる」と言われています。残念ながらRZ300e Version Lもその例に漏れません。外気温が10度以下の時にエアコンを入れない状態で262kmの航続可能距離だったとします。まず、ステアリングヒーターをシートヒーターをオンにしてみると262kmと変わらず。ですがエアコンを入れた途端、223kmと15%ほど短くなってしまいました。

 ということは、493km走行できるとうたうRZ450e Version Lは、暖房をつけると約420kmしか走れない可能性が……。まあ、420kmも立派な数字ですが。しかし、RZ300e Version Lなら暖房をガンガンにつけても約500km走行可能で、理論上東京から大阪まで行けるということになります。これはすごい!

【レクサスで最も推しの1台と思う理由 その1】
使い勝手がよい設計

全長4805×全幅1895×全高1635mm

 レクサスRZのボディーサイズは、全長4805×全幅1895×全高1635mm。全長と全幅はランドクルーザープラドやRXとあまり変わらない大きさの、ラージサイズSUVです。

一般的な駐車枠に停めた様子

運転席側を黄色線の内側にギリギリ収めてみたが……

助手席側は黄色線を踏んでしまった

 さっそく、都心部のコインパーキングに入れてみると、全幅1.9mはやはり大きく、車庫枠に収まりません。さらに最小回転半径は5.6mなので、最初のうちは「思ったより曲がらない」と思うことでしょう。この幅の広さと小回りのしづらさはラージサイズSUVではよくあることで、別にレクサスに限った話ではありません。

 その中でRZ300e Version Lはその中で車幅1.9mに留めているのは、昨今ではまだ良識的といいますか、優しいほうといえます。

うしろに柱が近くてもバックドアが開く

 駐車枠によってはうしろとの壁が近く、バックドアが開かないことがあります。ですが、RZはクーペスタイルなので、そこは問題ありません。これは使い勝手に大きく影響します。

ラゲッジスペース。容積は522Lと大容量

後席を倒した様子

後席を倒した様子

助手席側側面

AC100Vアウトレットを用意

 さらにラゲッジ容積は522Lと大容量なうえに使い勝手が良好。まず、最大1500Wが出力できるAC100Vコンセントを用意。移動中にノートPCの充電ができるほか、キャンプ場でホットプレートや炊飯器などの家電が使えます。

プライバシートレイは二つ折り可能

ラゲッジスペースの床面に収納できる

 プライバシートレイが折りたたみ式で、ラゲッジの床下に収納できるのも美質。大きな荷物を入れた時、プライバシートレイをどこに置けばよいかわからないクルマって、意外と多かったりします。ここらへんは実にきめ細やか。

ラッチは電動式

万が一壊れたとしても、2回引けばドアが開く

 ドアラッチは長いネイルの女性にとってはうれしい電動式。車内から出る時は親指で押すだけで解錠します。ちなみに、万が一電動ラッチが壊れたとしても、ラッチを2回引けば開きます。

ドアがサイドシルを囲う形状なので、雨の日にサイドシルが濡れづらい

サイドシルと床面の段差が少ないのも美質

 さらに、ドアがサイドシルを覆う形状であるため、雨の時、ロングスカートの裾が濡れずらい配慮がなされています。また、サイドシルは立っていないので、跨いで乗車するようなこともありません。

樹脂を2枚のガラスでサンドウィッチした合わせガラスを後席にも採用

 さらに運転席だけでなく後席も貼り合わせガラスを採用し、電動ということも相まって室内はとても静寂。大きな声を出さなくても車内で会話が楽しめます。これも実に重要なところ。

後席の様子

後席の様子

後席ドアの内張

後席中央にはエアコン送風口のほか、USB Type-C端子、シートヒーターのスイッチ、AC100Vコンセント、HDMI端子が用意されている

 試乗車はホワイトスムースレザーと青みがかったウルトラスエードのバイカラー「オラージュ」で彩られており、女性のハートをガッチリキャッチできそう。このカラーリングは輸入車ではあまり見かけません。もちろん座り心地は上々。特に後席はセンタートンネルがないため、座席間の移動がラクラクです。ちなみに後席もシートヒーターのほか、USB-C充電端子、そしてAC100V出力が用意されています。

 自動車を購入する際、家庭がある場合はどうしてもパートナーの了承が必要になります。RZなら内装やしつらえだけで「このクルマにしましょう」と言われること間違いなさそうです。

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