PLATEAUはサービス実装のフェーズへ。産学官連携でエコシステム構築を促進する「PLATEAUコンソーシアム」設立
提供: PLATEAU/国土交通省
PLATEAU VIEW 3.0、PLATEAU SDK 2.0、PLATEAU QGISプラグインの開発状況
Project PLATEAUの進捗状況共有の議題では、株式会社Eukarya 馬場英道氏(オンラインで参加)、株式会社シナスタジア 有年亮博氏、株式会社MIERUNE 久納敏矢氏(オンラインで参加)がそれぞれ2023年度に開発するPLATEAU VIEW 3.0、PLATEAU SDK 2.0、PLATEAU QGISプラグインの仕様と開発状況について報告した。
馬場氏はオンラインで参加。PLATEAU VIEW 3.0は、PLATEAU関連データセットを管理する「PLATEAU CMS」、ビューアーの見た目を作成・編集する「PLATEAU Editor」、PLATEAUデータをWEB上で手軽に表示する「PLATEAU VIEW」の3つで構成される。
3.0の目玉機能として、「PLATEAU CMS」に各都市のデータ登録状況を管理できるステータス管理機能、G空間情報センターとの連携機能、Editorとのアカウント基盤の統合機能を搭載。「PLATEAU Editor」は地物や凡例表示をカスタマイズするコンポーネント機能のアップデート、「PLATEAU VIEW」はUIを大幅に改善したほか、レイヤーショートカット機能、作図機能、ヒートマップ機能、Google Street Viewとの連携機能、建築物の複数選択機能などが追加される。「PLATEAU CMS」は2023年12月にリリース済みで、「PLATEAU Editor」と「PLATEAU VIEW」は2024年1月中にリリースされる見込みだ。
有年氏はPLATEAU SDK 2.0の追加機能について説明。追加となった機能は、①属性情報へのアクセシビリティ改善、②テクスチャの結合機能(描画速度の向上)、③3D都市モデルのマテリアル改善機能(テクスチャが提供されていない地物へのデフォルトのマテリアルの付与)、④オブジェクトの結合・分割機能、⑤標準製品仕様書3.0への対応の5つだ。
またUnity上でのアプリケーション開発を支援するツールキット「PLATEAU SDK-Toolkits for Unity」として、レンダリング品質を向上させる「Rendering Toolkit」、3D都市モデルを用いてゲームや映像を直感的に開発するためのカメラの配置、人や乗り物の配置などのアセットを提供する「Sandbox Toolkit」、GIS開発向けの「Maps Toolkit」、ARアプリ開発ツール「AR Extensions」の4つを提供する。SDKおよびツールキットはGitHubで公開中だ。
PLATEAU SDK-Toolkits for Unity
https://github.com/Project-PLATEAU/PLATEAU-SDK-Toolkits-for-Unity
PLATEAU-SDK-AR-Extensions-for-Unity
https://github.com/Project-PLATEAU/PLATEAU-SDK-AR-Extensions-for-Unity
久納氏はPLATEAU QGISプラグインについて説明。QGISはオープンソースのGISソフトで位置情報データの可視化や分析ツールとして世界中で利用されている。しかし、QGISはCityGMLのLOD2以上データや属性値の読み込みなどに制限があり、PLATEAU QGISプラグインはこれらを改善するためのものだ。
PLATEAU QGISプラグインを使用することで、LOD2以上の読み込み、選択したLODの読み込み、属性情報の読み込みに対応。そのほか、地物を構成する部分ごとにレイヤーを分けた読み込み、3次元データの強制的な2次元化などの機能が追加される。標準仕様書2.0によって整備されたデータの読み込みについては対応済み。現在は標準仕様書3.1以降の改定内容の反映を進めている。