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8人の旅はきっとプレイヤーの心に響く

物語・キャラ・戦闘いずれも一級品!『オクトパストラベラーII』プレイレビュー

2023年03月16日 13時00分更新

文● Zenon/ASCII

 スクウェア・エニックスが世に贈る人気RPGシリーズ「オクトパストラベラー」の最新作『オクトパストラベラーII(OCTOPATH TRAVELER II)』。2023年2月24日にNintendo Switch/PlayStation 5/PlayStation 4/PC(Steam)向けに発売され、各所で好評の声が上がっている作品だ。価格は、7800円。

 本作はHD-2Dと呼ばれるグラフィック技術を採用し、古き良きJRPG時代(スーパーファミコン辺り)のような温かみのあるドット絵と、3DCGを融合して描かれているのが特徴の1つ。しかしもちろん、本作が人気なのはそれだけではない。

 ここではそんな本作の魅力を4つに分けて紹介していこうと思う。なお、ストーリー中盤くらいまでのネタバレを含むので、ご容赦願いたい。

ドット絵(2D)なのに奥行を感じるグラフィック技術。光と影の使い方や、ピントのボカし方が上手いと感じる

戦闘はコマンド選択式で、行動順が見えるタイプ。個性的な仲間たちの能力を組み合わせ、強敵へと立ち向かおう!

※画像はNintendo Switch版のものです

魅力その1.主人公8人の物語が面白い!

 本作を語るうえでまず外せないのが「物語」だ。剣士「ヒカリ」、踊子「アグネア」、商人「パルテティオ」、学者「オズバルド」、盗賊「ソローネ」、神官「テメノス」、狩人「オーシュット」、薬師「キャスティ」の8人から、プレイヤーは最初の主人公を1人選択する。

筆者は最初の主人公に学者のオズバルドを選択。家族を奪われ罪人として投獄される悲劇を経て、復讐の旅が始まる

 選ばなかった主人公は各地で仲間にできるが、それぞれの物語は同じ世界のなかで独立して進行可能。MAPを見れば次にどこの街で誰の物語が進むかがひと目でわかるようになっている。

ワールドMAP。次の物語の推奨レベルが見えるのは親切設計だと感じた。ほかの主人公の物語を進めたり、レベル上げの目安にしたりできる

 全体的にダークな物語が多い印象だが、いずれも因果関係や背景がわかりやすく、難解なストーリー展開にはなっていないと思った。例えばオズバルドは自らの“研究”と“復讐”の2つを軸にした物語が展開し、全5章でスッキリ終わる。

オズバルド(CV:中田譲治さん)と、敵方ハーヴェイ(CV:子安武人さん)の熱演。本作は声優陣も大御所・有名どころが多く、その観点からも楽しめる

剣士のヒカリは国を追われた王子で、かつての“友”を旅のなかで集め、謀反を起こして国を乗っ取った兄を討つために行動する。いわば軍記物語といっても良いかもしれない。正直、こういうのには胸が躍る

商人のパルテティオは、貧しい人の幸せのために商売する明るめの物語が展開。常に前向きで芯の強さを感じる彼のセリフには、勇気を与えてくれる力を感じた。個人的に名言が多くて気に入っている

 そのほかの主人公たちも、それぞれに旅する目的があり、そのための同行者・協力者としてほかの主人公たちと同じ道を歩むことになる。パーティーチャットで主人公同士が会話する場面もあり、互いに協力している様子が描かれていたのはとても良かった。

パーティーチャットはシリアスだけでなく、ギャグ成分も多め。この8人が“仲間”として旅をしてるんだと感じる要素だった。画像は未解明の第7の根源(属性)が“肉”だと言われ、真面目に検討しているオズバルドの図

 ストーリーを進めると、一見バラバラな彼らの背景にも共通項が隠されている描写があり、この8人がともに旅をするのも何か意味があるのか……? などと考えながらプレイ中だ。

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