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あのクルマに乗りたい! 話題のクルマ試乗レポ第296回

独特なツヤ感が魅力! マツダ独自の塗装技術「匠塗」の秘密を聞く

文●栗原祥光(@yosh_kurihara) 編集●ASCII

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MAZDA6 XD 20th Anniversary Editionを前に、デザイン本部 岡本圭一さん(左)と、技術本部 河瀬英一さん

 マツダは、フラッグシップモデルの「MAZDA6」が前身の「アテンザ」誕生から20周年の節目を迎えたことへの感謝として、クリーンディーゼル搭載車に特別仕様車「MAZDA6 XD 20th Anniversary Edition」を設定しました。そのアニバーサリーモデルに、特別なボディカラー「アーティザンレッドプレミアムメタリック」が登場。この聞きなれない名前は、マツダ独自の塗装技術“匠塗(TAKUMINURI)”を採用した特別塗装色の第4弾とのこと。さらに匠塗は誕生10周年を迎えたとのこと。そこで「そもそも匠塗って何だ?」ということで、話を聞きました。

マツダの「匠塗(TAKUMINURI)」ってどんな塗装?

説明をするデザイン本部 岡本圭一さん(左)と、技術本部 河瀬英一さん

 お話を聞いたのは、マツダのデザイン本部 岡本圭一さんと技術本部 河瀬英一さん。デザイン面と塗装技術の両面から「匠塗」について説明をしてくれました。

 マツダは「カラーも造形の一部」という思想に基づき、デザインテーマ「魂動」のダイナミックで繊細な面構成を際立たせるカラーの開発に力を入れています。そして、熟練の塗装職人が手塗りしたような精緻で高品質な塗装を、量産ラインで実現する技術を2012年に完成。「匠塗(TAKUMINURI)」と名付けることになりました。

 その第1弾は、初代「CX-5」に採用されたソウルレッドプレミアムメタリック。それまで塗膜は1層目にカラー層、2層目に反射層、クリアー層の3層で構成されていました。ですが、それではフォルムの抑揚を出すための陰影感をもっと出してほしいというデザイナーからの要望が生まれます。そこで塗装技術側は、反射層とカラー層を反転。さらにアルミフレークを特殊な技術(体積圧縮)により平滑に並べることで、入射光の乱反射を抑えることに成功。明るい部分では正反射光が増え、暗い部分では反射光が減り明暗差が大きくなる=陰影感を出すことに成功しました。

 そしてソウルレッドプレミアムメタリックは、マツダを象徴するカラーとなりました。一時期マツダのディーラーは、すべてソウルレッドプレミアムメタリックの展示車が並んでいたように思います。

 匠塗の第2段として登場したのは、マシーングレープレミアムメタリック。「マシンの美学」を表現するカラーとして、2015年末に北米市場へ投入された「CX-9」に初採用。翌2016年に「アクセラ」「アテンザ」に採用することで日本市場へも導入されました。金属感を出すため塗装技術の河瀬さんは、1層目に漆黒顔料を塗り、その上にアルミフレークを塗り重ねるというもの。

 ポイントは2層目のアルミフレークはソウルレッドプレミアムと同様に体積収縮で平滑に並べる際に、1層目の漆黒が乾く前のウエットな状態で2層目を重ねるため、「1層目の塗膜表面を平滑にする技術を開発した」のだそう。これで陰影感が協調することができたのだそうです。

 次なる匠塗はソウルレッドクリスタルメタリック。ソウルレッドプレミアムメタリックを進化させ、さらなる鮮やかで深みのある赤で、2017年に登場した新型「CX-5」の登場に合わせて作られました。ソウルレッドプレミアムの1層目は入射光を効率よく反射することに主眼が置かれていたのに対して、ソウルレッドクリスタルではそこに光吸収フレークを入れて反射と吸収の二役を担うようにしました。

 これはマシングレープレミアムメタリックで得た知見なのだそう。さらに塗料のサイズを名のサイズとしたのだそうで、反射ではなく散乱という現象が起こり、赤い波長の光だけ目に届くようになったのだそうです。

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