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eSportsからリアルレースへ! SUPER GT マッハ号、冨林勇佑選手密着レポ第6回

様々な不運・トラブルに遭遇するも、粘り強く決勝完走! 次戦オートポリスにつなげる

文●吉田知弘 写真●加藤智充 編集●ASCII

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レース前にはマシントラブルも!
雨に翻弄された決勝レース

 迎えた日曜の決勝レース。前日のタイム抹消というショックは完全に消えてはいなかったが、気を取り直して、20分間のウォームアップに臨み、決勝用のセッティング確認を行なう予定だった。

 まずマシンに乗り込んだのは、決勝でスタートスティントを務める平木だったが、ウォームアップ2周目に入ってペースを上げようとしたところで、突然トラブルが起きた。アクセル全開で最終コーナーを走行している最中に、いきなり車両の電源がすべて落ちるトラブルが発生。コックピットのディスプレーをはじめ、各電気系統も全部停止。パワステの機能も突然失われ、コントロール不能になりかけたが、平木が必死でマシンを制御し、なんとかクラッシュは回避された。

 マシンはすぐにピットに戻され、チーム総動員で原因究明を開始。なんとかエンジンが再始動し、スターティンググリッドについた。それでも、2人のドライバーの不安を隠しきれない様子。「なんとかレースを完走して、次戦につなげたい」その想いで、決勝レースに挑んだ。

 そして迎えた決勝レース。朝の段階では青空が広がっていたが、スタート時刻を迎えるころには、どんよりと黒い雲が上空を覆っていた。

 最後尾からスタートした5号車。1周目では混乱に乗じて23番手まで浮上する。GT300クラスの1台が3コーナーでクラッシュしたことでセーフティカーが導入されるなど、最初から波乱含みの展開となったが、レースが荒れたのは“ここから”だった。

 4周目にレースが再開され、5号車は引き続き上位を目指したが、10周目を過ぎたあたりから雨が降り始め、あっという間に路面はウエットコンディションとなった。この状況を見て、各マシンが続々とピットインしウエットタイヤに交換。5号車も18周目を終えたところでピットインし、ウエットタイヤに交換した。

 しかし、ウエット路面となると、5号車の良さをなかなか発揮できず苦戦。雨脚も落ち着いて、ウエットタイヤの消耗が進んだ25周目に再びピットインし、冨林に交代するとともに新しいウエットタイヤに交換した。

 ここからは完全に我慢の展開となるのだが、冨林は粘り強く走行。レース終盤には雨が止んで路面が乾き始めたのをみて、スリックタイヤに交換。目まぐるしく天候が変わる難しいレースとなったが、冨林は目立ったミスをせずに、最後まで走り抜き、GT300クラス21位でチェッカーを受けた。

冨林選手「色々ありましたけど、ひとまず完走できて良かったです。ただ、僕たちとしては雨が降ってくると苦しいところがありました。これまでの5号車の経験を踏まえて、僕のスティントでは一番柔らかいウエットタイヤを選びましたが、最初こそ良かったですけど、途中からかなり厳しかったです。ハーフウエットの状況でスリックタイヤを履くとかなり大変なので、できる限りウエットタイヤで粘って、最後のピットインをしました。ハーフウエットというコンディションもそうですし、ウエットからスリックに履き替えるという展開も、なかなか経験できるものではないので、そういう意味では収穫のあったレースでした。次のオートポリスでは、少しでも上を目指せるように頑張ります」

平木選手「ウォームアップのトラブルがちゃんと直っているかわからなくて、不安な中でのスタートでしたけど、症状としては何も起こらずにレースを進められました。ただ、序盤からすごく雨が降ってきましたが、今回僕たちが持ってきていたタイヤがソフト目のものだったので、あまり早くタイヤを換えてしまうと、途中から苦しくなるだろうを予想しました。なんとかスリックタイヤで粘ろうとしましたが、グリップ感がなくてストレートでもスピンしそうになるくらいでした。その後、ウエットタイヤに交換しましたが、予想通り途中から苦しくなりました。(雨などで)グリップが低い中でのレースというのが、すごい厳しいものがあるので、上位陣と同じように速く走ることができませんでした。次はチームの地元戦になるので、頭を切り替えて、ここ2~3戦のペース不足をなんとか改善して、また上位で戦えるようにチームと一緒に頑張りたいです」

 なお、GT300のトップ争いは天候に翻弄されて各チームとも大混乱となったが、その中でレース前半に光る走りを見せたのが、7号車のBMW M4 GT3。ニュルブルクリンク24時間レースなど、世界屈指の過酷な耐久レースで培った経験が存分に活かされ、雨の中をスリックタイヤで激走し、一時はトップを快走した。

2位を獲得した11号車 GAINER TANAX GT-R

3位に滑り込んだ10号車 TANAX GAINER GT-R

 しかし、目まぐるしく変わる天候に7号車もピット回数が増えることになり、最終的に表彰台圏外へ交代。代わってトップに立った2号車 GR86 GTは、レース中盤はウエットタイヤで粘り強く走り続けたことが功を奏し、2位以下に1周以上の差をつけて、今期初優勝を飾った。

今季初優勝の2号車 muta Racing GR86 GT

2号車ドライバーの加藤寛規選手(左)、堤 優威選手(右)

雨にも負けないレースクイーンたち

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