シビックは羽根を付けて完成に至る!
そんな新型シビックに、唯さんも不肖も、ひとつだけ不満が。それは「横から見た時、クルマがちょっと寂しく見える」という点。「羽根のないシビックはシビックじゃないですよ。羽根をつけてこそシビックは完成するんです!」と力説する唯さん。まさにその通り! そこでエクステリアアイテムを装着したシビックに乗り換えることにしました。
ご用意したのはプレミアムクリスタルレッド・メタリック仕上げにエクステリアアイテムを取り付けた1台。「この色、凄くイイ!」と唯さんはテンションアップです。せっかくなので取り付けられたアイテムを見てみましょう。
まずはフロントロアースカート(4万9500円)。写真のフロントバンパーの下側にある黒い部分です。「スッキリした印象のノーマルに対して、ボリュームのあるこちらもカッコイイ」と気に入られた様子。さらにブラックエンブレムでシャープな印象なのも◎。
オシャレは足元から。ということでホイールもチェック。18インチ アルミホイール MS-038(1本4万6200円)は、切削とブラックのツートーンがカッコイイ逸品。「このデザインは凄いですね。センスがありますね」とバッチグーな唯さん。
そしてテールゲートスポイラー(4万4000円・取り付け工賃別途)! 実際に取り付けられた姿を見ると「やっぱりシビックは羽根を付けて完成するんですよ」と、その場にいた取材陣は、唯さんのひと言に大納得。
しかもこのテールゲートスポイラー、単なる見かけだけのアイテムではありません。コンプリートカーであるModulo Xの知見に基づいて設計されているほか、風洞を回したり実走テストをして確認しているというから驚き。担当者によると「Modulo Xの開発ほどハードなことはしていない」そうですが、それでも風洞を回した、というのは凄い話です。さすがホンダアクセス、やる事がハンパないです!
となると我々も確認せねばなりません! 新型シビック試乗記事としては珍しい、初の「テールゲートスポイラー検証実験」を始めたいと思います。しかも装着車はAT仕様ですので、MTとの違いも同時にテスト。よって一般道と高速道路で違いを体験してみることにしました。
一般道では羽根の恩恵を感じないという唯さん。むしろ「AT車ってラクですね。もしシビックを買うならATがいいかな」と言い出す始末。いやいや、貴方はMT応援団として……という当方の目論見は大外れ。「なんとなくですが、ATの方がこのクルマには合っているような感じがします。もちろんMTの楽しさはありますけれど、ATの方が普通に走る分には速いように思います。何より快適ですし家族で乗るクルマなら、ATをオススメしたいですね」と唯さんはATのシビックが気に入ったようです。念のため同じ道を走ったのですが「乗り心地とかはまったく変わらないようですね。羽根の効果は、街乗りではわからないです」とのこと。
ですが高速道路に乗ると話は変わってきます。「確かに違う! 全然運転がラクになります!」と声をあげる唯さん。「60km/hあたりから安定感が増したように感じるんですよ。80km/hを超えると明らかに違いがわかります。もともと重心が低いというか、地に足のついた車という印象を受けていたのですが、いっそう地面に吸い付いたように感じるんですよ。空気の力って凄い!」というではありませんか。
その一方で「クルマの後ろから、風切り音なのかな? 今まで聴こえなかった音が聞こえますね」という感想も。ですが「この羽根、スタイリングはもちろん、効果もバッチリ! これは絶対に欲しいアイテムですね!」と言いながら、唯さんは目の前を走るトラックを抜かそうと追い越し車線に移って一気に加速!
戻ってきて再び2台のシビックを見る唯さん。「選ぶならどっち?」という問いに、迷わず「こっち!」と指を差したのは、羽根付きAT車でした。「まず見た目がカッコイイですし、ATはラクで速いなぁと。もちろんMTの楽しさも捨てがたいですが、その楽しみは、来年出るというTYPE Rで楽しみたいですね」との評。「普段はATのシビックで、独りで走りたい時はTYPE Rが理想ですね! これだけイイのですから、TYPE Rが凄く楽しみになりました」と目を輝かせる唯さん。そして「やっぱり、シビックは羽根がついて完成するんですよ」と、唯さんはその考えをより確固たるものとしたようです。
シビックのスマホ連携を試す!
最後にASCII.jpらしく、スマホでシビックを動かしてみたいと思います。使う前の準備は、Honda Total Careプレミアムに加入し、アプリをインストールするだけ。まずはスマホでドアをアンロック。
これでスマートキーがなくても鍵を開けることができました。ここまでは他社でも同様のサービスを提供しています。とはいえ、唯さんはこれを体験するのは初めてで興味津々。次にエンジンをかけてみましょう。
メーターパネルに4桁のPINコードが表示されます。それをスマホに入力するだけ。これで「家にクルマの鍵を忘れた!」という場合でも、鍵の開け閉めだけでなく、エンジンの始動もできます。「これ、家族所有の方とかに便利そう!」と唯さんは驚きつつも感動した様子。「あと、しばらくしてクルマの鍵を閉めたかな? という時がありますよね。そういうとき、駐車場に戻らなくてもいいですね!」と大変気に入られたようでした。
【まとめ】良いクルマは世代問わずに愛される
新型シビックはまさに“良いクルマ”だ!
ASCII.jpも(=不肖)含め、シビックの紹介原稿には「Z世代に向けて」という言葉が定冠詞のように使われていますが、良いクルマというのは、年齢を問わずに受け入れられると思います。唯さんの運転する姿を見ながら、新型シビックは、道はもちろんのこと、人も選ばないことを感じた次第です。
マーケティングをされている方は、よく「ペルソナ」という言葉を使います。ペルソナとは、ターゲットユーザーよりも詳細に設定した架空のユーザー像のこと。ペルソナを設定することで、より具体的なイメージがつかみやすいですし、商品の訴求力が強まると言われています。
ですが本当にイイモノは世代を超えて消費者に響くのです。唯さんと不肖では親子ほどの年齢差があるのですが(事実、唯さんのお母様はアラフォーの不肖よりお若いらしい)、二人とも「このクルマはイイ」と素直に思いましたし、恐らく誰が乗っても「これよくないか?」と思われることでしょう。
「お前は何を言いたいんだ?」というと、Hondaは自信をもってペルソナとかZ世代とかアジェンダといった、怪しげな言葉に惑わされず、自分たちが本当にイイモノだと信じるクルマを作り続ければ、きっともっと素敵な、愛されるクルマになると思った次第。だって、Honda e、FIT、VEZEL、そしてこのシビックと、最近のHondaは本当にイイクルマばかりなのですから。
ということで、好き勝手に書き連ねましたが、とにかくシビックは誰が乗ってもイイクルマで、羽根を付けたらもっとイイクルマになる、という結びで本稿を締めたいと思います。
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